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traveler265 ページ25

上から何やら柱のようなものが階段を崩壊させながら落ちてきていた。



このままだと巻き込まれて大怪我じゃすまなくなる!!



最悪の結末がすぐに思い浮かんで私は足に鞭を打って階段をかけ下りる。



ここは階段の途中、どこにも逃げ道がない。



最低でも2階に降りてこの階段エリアから抜け出せなければ!!



急ぎつつも階段を踏み外さないように!!



私の足と瓦礫が落ちてくる速度では圧倒的に後者の方が早い。



薄暗いのが余計にスピードを遅くさせる。



死ぬ訳には行かない……哀ちゃんがいるから。



哀ちゃんだけは絶対に死なせる訳には行かない!!



2階の階段出口はすぐそこ、だけど落ちてきてる瓦礫ももうすぐそこ。



はっきり言って間に合うかわからない!!



意を決した私は一瞬腕に力を込め、抱えていた哀ちゃんを出口の方に放り投げた。



私も私で後に続いて身を投げたが哀ちゃんに手が届く前に体を激痛と圧が襲った。



私も馬鹿じゃないし自分の体だ。



何が起こったかなんとなくわかった。





灰原「A!!」





『ーーーっ……。』





逃げきれなかった。



体の上に瓦礫が降ってきて動けなくなってしまった。



”これ、哀ちゃんのこと投げてなかったら完全に生き埋めになってたな”なんてぼんやり思う。



全くもって無事とは言えないが、意識があるのと頭と利き腕が埋まらなかったのが唯一の救いか……。





『哀ちゃん、怪我大丈夫?』





灰原「バカじゃないの!?私の心配してる場合じゃないでしょ!!私だけ助かったって意味ないじゃない!!」





『いや……哀ちゃんのこと放り投げてなかったら2人して生き埋めになってたよきっと……。』





灰原「今はあんまり動いたり喋ったりしないで。頭から血が出てるわ。」





哀ちゃんは持ってたハンカチで頭の出血部分を強く押して止血しようとしてくれた。



有難いし、嬉しいけどゆっくりしてる時間はない。





『哀ちゃん……先に逃げて。』





灰原「ーーーっ!!何言って……!!」





『先に外に出て大人を呼んできて欲しい。』





灰原「!!」

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癒し系猫 - 作者様!真澄じゃなくて真純ですよ! (2021年3月21日 10時) (レス) id: 5f340e67e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - 273話の自分サイドの上から2行めの全身が前進になってます (2020年6月1日 18時) (レス) id: b64abaedd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 362話の次も362話になってますよ (2018年12月10日 17時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
- んぁぁぁぁ!!更新待ってました!!いろんな人の心配(デレ)で顔ゆるみました。警察学校組と哀ちゃんとキッドが最高過ぎます・・・ (2018年12月9日 21時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やったぁ♪♪ 最新してる。夢主も目を覚ましたし。キットが何故か見舞いにきているし……アンケートはまさかの結末だった (2018年12月9日 21時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずポン酢 | 作成日時:2018年11月11日 17時

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