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traveler262 ページ22

『さて……どうしよっか。』





私達がいるのはショッピングモールの上の階。



逃げるためにはどうしても下に降りなくてはならない。





灰原「A、アレ!!」





哀ちゃんが指さした方を見ると真っ黒な煙がフロアに入ってきていた。



そして、チラリと見える鮮やかなオレンジ。





『爆発で火の手が上がったんだ。』





灰原「いよいよマズいわよ……。」





『いや、そうでも無いかも。』





今度は私が指を指す番だった。





灰原「階段?」





『避難経路に比べたら危険度はあるかもしれないけど、使えるなら使うべきでしょ。瓦礫もそんなにないし、火災が起きてる方角と真逆にあるのは不幸中の幸い。使わないでただ助けを待つよりはいいと思うんだけど、危険なのには変わりない。哀ちゃんならどうする?』





灰原「…………それ、愚問じゃないかしら?どっかの誰かさんのせいで事件に巻き込まれて死にそうになる経験なら嫌というほどしてきたわ。これくらいどうって事ない。」





哀ちゃんの強い言葉に思わず口角が上がった。





『さすが、話が早いね!!そういうの嫌いじゃないよ。哀ちゃん、走るよ!!』





哀ちゃんがギリギリ着いてこれる速度で階段に逃げ込む。



せめて1階だけでもいい、地面に近づくことが出来れば打開策は増えるはずだ。



息が上がるけど、止まったら動けなくなってしまうのは分かってたから足を止めようとは思わなかった。



だけど、それは私の場合であって体が小さい哀ちゃんは本人の思考とは裏腹にもっと早く限界が来てしまう。





灰原「きゃっ!!」





小さな悲鳴と共に私の手から哀ちゃんの手が離れた。



瓦礫に足を取られたのか、疲れで足がもつれたのか分からないけど、哀ちゃんが踊り場で転んでしまった。





『哀ちゃん!!ごめん!!大丈夫?』





灰原「大袈裟よ!!大丈夫。少し擦りむいただけよ。」





そう言って少し顔を歪ませながら立ち上がった哀ちゃんの足は見てるだけで痛かった。



普通の地面だったら大したことなかったんだろうけど、今の地面は爆発の影響で崩れた大小様々な瓦礫のせいでゴツゴツしてる。



血が流れる足はどう見ても”大丈夫”と言うには説得力がなかった。



おそらくこの足では立ち上がることは出来ても、さっきみたいに走ることは出来ないだろう。





『哀ちゃん、ごめん!!少し我慢してね!!』

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癒し系猫 - 作者様!真澄じゃなくて真純ですよ! (2021年3月21日 10時) (レス) id: 5f340e67e1 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち(プロフ) - 273話の自分サイドの上から2行めの全身が前進になってます (2020年6月1日 18時) (レス) id: b64abaedd3 (このIDを非表示/違反報告)
- 362話の次も362話になってますよ (2018年12月10日 17時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
- んぁぁぁぁ!!更新待ってました!!いろんな人の心配(デレ)で顔ゆるみました。警察学校組と哀ちゃんとキッドが最高過ぎます・・・ (2018年12月9日 21時) (レス) id: bf2ef6660f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - やったぁ♪♪ 最新してる。夢主も目を覚ましたし。キットが何故か見舞いにきているし……アンケートはまさかの結末だった (2018年12月9日 21時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずポン酢 | 作成日時:2018年11月11日 17時

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