サマー・ヌード（赤）

8/4、昼 ページ34

赤side


12時
アラームが鳴って、くそ重い身体を起こす。
はあ、なんで仕事あんねん。

『すばる、行くの？』

「しゃーないやん仕事やもん」

『いつ帰ってくる？』

「打ち合わせやから夜かな」

『じゃあ帰る』

「そーいやお前仕事は」

『ライブの次の日は休みとってるから今日は休みだけど、明日は普通に仕事』

「なにやってんの」

『古着屋のバイヤー』

・・・最高か。

「どこの」

『原宿』

「そーなん。」

原宿って！
ライブハウスのすぐそばやん！
え、もしかしてギターここまで持ってくる必要なかったんとちゃう？

「・・・まあええか」

『ギター、おいといていい？』

「？ええけど」

『またここ来る口実だけど』

ふっ。
んなことせんでもええわ。

「いつでも来ればええやん」

『あと、マーキング？』

「なんやねんそれ」

『だってすばる有名人だからモテるでしょ、だからマーキング』

「アホ、彼女おったらお前連れ込まんわ」


抱き寄せてキスして。
こいつ、俺の気持ち全然わかってないやん。


「いつでも来い。つか、住んだら」

『えﾞっ？！』

「えﾞっ？！ってなんや！」

『毎日あんな感じで抱かれたら身体がもたないんですけど！』


おいおい人を獣のごとく扱うな

「寝てなかったテンションやろが！」

『考えとく』

「あﾞ？！」


どこまで自由やねんお前？！


「・・・まあええわ、13時には出るからな」



俺のクローゼット勝手にあけて物色して着とるわ。
似合うやん、ほんまかんべんして。

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