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「ほら、転換、」
福田がステージを指差す
「え、お前演者?」
『え?』
「・・・」
え?はこっちの台詞やわ。
まったくわからん、得体が知れんのやけど、このガキ。
スミノフのビン逆さにして呑みほすと、真っ赤なロングワンピース翻してステージにあがった。
イスと、アコギ。
なんの変哲もない、弾き語りのセット。
気づくとフロアは人が溢れとって。
Aー! Aちゃん!
すげえ呼ばれてんじゃん。
「あの子18の時からここで歌ってるんすよ。今たしか22?23?だったかな」
嘘やん。
この老舗ライブハウスで?
女ひとりが弾き語り?
「渋谷さん初めてですかね、見るの。
バンドももってるんすけど、ここじゃもっぱら弾き語り。」
照明が一度落ちて、スポットライトがアイツを照らす。
俺やってまだあのステージ立ってないのに。
『やー、今日はですね、なんかびっくりな出会いがあったから、決めてきたセトリ全部変えます〜♪』
いいぞー!
待ってましたー!
多方面からそんな声が飛んでて、
アイツがここで築いてきたアーティストとしての価値や地位を見た気がした。
年齢層も性別もバラバラな客やのに、妙に一体感ある。なにこれ。
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アイハ(プロフ) - 8七色8さん» はじめまして、七色さま!コメントありがとうございます!とっても嬉しいです♪またこの2人はこの先ちょっと出てくることがありますので(まだアップは先になりそうですが…)お楽しみいただけたら嬉しいです! (2020年10月4日 21時) (レス) id: 6e77fc1940 (このIDを非表示/違反報告)
8七色8(プロフ) - 面白かったです、続きが読みなくなるくらい (2020年10月4日 17時) (レス) id: aedfceb73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイハ | 作成日時:2020年7月20日 21時