【銀魂】 吉原の遊女と鬼の話。

結末 ページ45

｢・・・・テメ―はもう、遊女じゃねェ。」









耳元でささやかれた、









｢真選組の、鬼の副長の名にかけて








俺がお前を買い上げる。









・・・・・・だから。」









変わらない、ぶっきらぼうな調子の台詞。









涙で視界が滲んで。

痛みで感覚がゆがんで。









「・・・・ッ・・・・」








嗚咽が漏れる。
やっとこさ気付いたわっちの望み。









お互いの血の味がするキス。

わっちは本物の口付けを知った。









・・・・今までのものは偽物じゃと、
改めて思い知らされて。









｢・・・・・無理強いはしねェ。
これはただの俺の願いだ。」









「――――…１人の女として、
俺のそばにいちゃくれねェか？」









わっちの望み。

それは誰かを愛し、愛されること。




本物の愛を知りたかった。









血と涙でぐしゃぐしゃになったわっちが絞り出した答え。









伝えられているじゃろうか。









・・・どれほどうれしいか、幸せか。









伝わったじゃろうか。









こんな二文字で。








これしか言えぬわっちは、やっぱり馬鹿で。









｢―――――−・・・はい」









遊女と鬼の副長は今、









――――ー血染めの部屋で結ばれた

太陽→←消えないもの

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す