三 ページ5
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『これは凄い……』
戻ってきた忍たま達は一人残らずくのたまの餌食になっていた。
(にしてもこれはやり過ぎな気が……)
そして、くのたまの皆がニコニコしながら私に駆け寄ってきた。
ユキ「A先輩、聞いて下さい!私、池に投げ入れてやったんですよ!!」
トモミ「騙された時の顔が本当におかしくって……ふふっ思い出しただけで笑っちゃう」
「先輩!私も___」「本当に面白くて___」
『ええ、わかりましたよ。後でゆっくり聞きますね』
くの一教室の子達が寄ってたかって先程の事を騙された本人達の前で自慢げに話すものだから私は慌てて止めた。
もう新入生は心身ともにボロボロだ。
これ以上やるのは流石に惨過ぎる。
すると、彼女達は不満そうにふくれっ面をして私の顔を覗き込んできた。
ユキ「そういえばA先輩はどうだったんですか?」
『えっ』
しまった。
そう訊かれた時の返しを用意してなかった。
ユキ「……土井先生に訊きましょう!」
『あ、ちょ』
ユキ「土井先生〜!」
私がすぐに答えられなかったことを怪しんだユキちゃんが先生に直接真相を聞こうと声をかけに行ってしまった。
もし土井先生が本当のことを話したら私が何も仕掛けていないことがバレてしまう。
そうなると、私の先輩としての面目は丸潰れだ。
だが、ユキちゃんを止めるにはもう手遅れだった。
少し離れた所にいる二人が何を話しているのかは聞き取れなかった。
(あー…終わったな……)
なんて思いながらしばらく様子を見ていると、土井先生の耳が若干赤くなっている様に見えた気がした。
その後、スタスタと戻ってきたユキちゃん
一体何を言われるだろうと身構えていると、ユキちゃんは突然私に抱きついてきた。
行動の意図が読めず、私は表情に出さないものの、内心わなわなと焦っていた。
ユキ「やっぱりA先輩は流石ですね!!」
『何がです?』
トモミ「先輩ったら謙遜なさらなくてもいいですよ〜!」
トモミちゃんもどうやら察しが付いたという様に私を見てニコニコと笑みを浮かべている。
そして私の耳元に近づいて小さく囁いた。
ユキ「A先輩、土井先生に色を仕掛けたんですよね!」
『………え』
【色】とは【色情】
また、それを利用して騙し、誘惑することを【色仕掛け】という。
先生に色仕掛け?
無理に決まってる。
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ゆかり(プロフ) - あー、喜八郎と一緒に寝たい人生だった (12月24日 18時) (レス) @page16 id: c2f7bbb147 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 夢主さん最高 (2023年3月13日 19時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白かったです✨(*`▽´*) (2023年2月22日 0時) (レス) @page50 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 面白かった〜 (2023年2月15日 0時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - お話良かったです、素敵な作品ありがとうございます。 (2022年7月29日 13時) (レス) @page50 id: 5834c2d9fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホシ | 作成日時:2021年12月31日 3時