検索窓
今日:8 hit、昨日:44 hit、合計:102,584 hit

ページ4

【主side】


『本当に参加しなくてはなりませんか?』

ユキ「心配しなくても大丈夫ですよ!A先輩なら男なんて簡単に騙せますよ!!」

『そういうことでは……』


くの一教室の生徒の思考はかなり偏っている。相手を可哀想と思う慈悲の心は今や持ち合わせていないらしい。


皆は戸の隙間から外の忍たま達を見て誰の相手をするか決めている。

おシゲちゃんもどうやらタイプの子を見つけたようだ。


トモミ「先輩も誰の相手をするか決めてください!」

『うーん…』


ちらっと後ろを見れば、くのたま達がキラキラとした期待の眼差しで私を見つめている。

(正直誰でもいいのだけど……)


『じゃあ……土井先生にしましょうか』

そう呟くと彼女らはキャーと黄色い声をあげた。


(え、なんで……?)


トモミ「流石ですねA先輩!!」

ユキ「先輩ならいけますよ!」


まさかとは思ったが、どうやら皆は私が土井先生を騙くらかすと思っているようだった。


(絶対引っ掛からないって……相手は先生だよ?)

騙そうなんて考えて、もしもバレたらどんな痛い目に遭うやら……

普通に相手しよう、と心の中で誓った。









くのたま達は新入生に挨拶を済ませると各々の相手と一緒に庭へと向かった。

(さっき新入生達が此方をじっと見てきたのは何だったんだろう……顔に何か付いてたかな?)

顔を触ってみたものの何も付いてはいなかった。

土井「何してるんだ?」

『新入生達に見られていた様な気がしたので顔に何か付いていたのかと』

土井「それはAが一人だけ装束の色が違うからじゃないか?……まあ、別の意味もあるかもしれんがな」


そう言って土井先生は私の頭をぽんぽんと撫でた。
六年生になっても変わらない対応が少しくすぐったい。

『土井先生は春休み中どうお過ごしで?』

土井「特に変わりなかったよ……また隣のおばちゃんに少しは帰ってくるように言われてしまった」

『先生が留守の間、家の事は任せっきりですからね……そろそろご結婚なさらないのですか?』

土井先生は、あはは…と苦笑した。


顔良し性格良し。定職についている。言い方は悪いが、これほどの優良物件を娘さん達が放っておく筈がない。それなのにこの人には女性の影がちらりとも見えないのだ。


『先生の様な理想の旦那さんなんて滅多にいない筈ですけど、どうしてモテないんでしょ、痛っ』

土井「余計なお世話だ」

久しぶりの出席簿は思ったよりも痛かった。

三→←一「歓迎会」(1期1話)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
283人がお気に入り
設定タグ:忍たま乱太郎 , 忍たま , 愛され・逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆかり(プロフ) - あー、喜八郎と一緒に寝たい人生だった (12月24日 18時) (レス) @page16 id: c2f7bbb147 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 夢主さん最高  (2023年3月13日 19時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白かったです✨(*`▽´*) (2023年2月22日 0時) (レス) @page50 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 面白かった〜 (2023年2月15日 0時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - お話良かったです、素敵な作品ありがとうございます。 (2022年7月29日 13時) (レス) @page50 id: 5834c2d9fa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ホシ | 作成日時:2021年12月31日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。