二十六 ページ28
(ああ……五月蝿い)
私はよく他人に冷静沈着だの感情なさそうだの言われているが、私にだってそれくらいはある。
つまり、怒りの沸点がないわけじゃないのだ。
___プツンッ
そして、とうとう堪忍袋の緒が切れた。
私は胸元から手裏剣を取り出し、外に出ると暴れている委員達に当たるスレスレのところに打った。
すると先程の五月蝿さは何処へやら。
各委員会は一気に黙って、庭は静まり返った。
『ここは無法地帯でも動物園でもありません。予算が欲しけりゃ黙って待ってろ』
下級生「ヒェぇぇぇぇぇぇぇええええ」
下級生はビビってちびってしまったり、鼻から魂らしきものが抜け出たりしてしまっていた。
ちょっと下級生には怖かったみたいだ。
庭が静かになって私の怒りも収まったので、私は部屋に戻った。
戻ると会計委員の皆まで苦笑いしている。
文「久しぶりに見たけど、お前やっぱり怒ると怖ぇよな」
三木「私見るの二度目ですけど、また泣くかと思いましたよ……左門はこれ放心状態ですね」
『そんなに怖いこと言って脅したつもりはなかったんですが……』
文「Aの場合、顔が怖えんだよ。まるで般若みたくなるからな」
団蔵「A先輩を怒らせるのは、よそうな」
左吉「うん…」
そこまで言われるとは思ってなかったから少し悲しい。
(ただでさえ皆最初は懐いてくれないから距離縮めるの大変なのになぁ……また逆戻りしたらどうしよう)
一悶着あったが、
気を取り直して次は五番手の作法委員会だ。
文「バカタレぇぇえ!!作法に関する用具、道具の管理を作法委員会に移すというのは認めよう……だが、それに関する開発研究費など……認める訳にはいかぁぁあん!」
仙蔵「そんなことを言っていいのかな……?」
仙蔵は薄ら笑いを浮かべた。何か企んでいるようだ。
仙蔵「喜八郎」
綾部「んー」
喜八郎が指示を伝七に出して、伝七がそれにあわせて何やらレバーを引いた。
すると……
ドカァァン!!!!
凄い音がして図書委員会がいた地面が陥落した。
綾部「あれー?こっちだったかな」
そしてまた喜八郎が指示を出すと、今度は用具委員会が落ちる始末。
留「なにをしやがるバカ作法っ!!!漆喰の乱れ打ちだぁぁぁぁあ!!」
長次「……あは、あはははははは」
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ゆかり(プロフ) - あー、喜八郎と一緒に寝たい人生だった (12月24日 18時) (レス) @page16 id: c2f7bbb147 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 夢主さん最高 (2023年3月13日 19時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白かったです✨(*`▽´*) (2023年2月22日 0時) (レス) @page50 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 面白かった〜 (2023年2月15日 0時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - お話良かったです、素敵な作品ありがとうございます。 (2022年7月29日 13時) (レス) @page50 id: 5834c2d9fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホシ | 作成日時:2021年12月31日 3時