十九「予算会議」(17期76〜78話) ページ21
三木「ふう……なんとか今日までに準備終わりましたね」
『皆さんお疲れ様でした。少し休憩しましょう』
私はそう言ってお茶の入った湯呑みを一つ左門に渡した。
左門「ああ、A先輩ありがとうございます」
『熱いから気をつけてくださいね。ほら、三木ヱ門も』
三木「あ……ありがとう、ございます」
やっと帳簿の最終確認まで全て終わり、私達はお茶を飲みながら一息ついていた。
左吉「そういえば団蔵は何処へ行ったのでしょうか?」
文「団蔵ならさっき学園長先生に呼び出されていたぞ」
『……外から足音が聞こえてきますね』
噂をすればなんとやら
バンッと戸を開いて現れたのは、やはり団蔵だった。
しかし様子がいつもと違ってひどく焦っている。
団蔵「大変です!!学園長先生からのご指示で、予算会議は安藤先生のお部屋でするようにとのことです!!」
文「っ何?!皆、早く荷物を纏めろ!急いで安藤先生のお部屋に向かうぞ!」
「「「はい!!!」」」
今年は安藤先生のお部屋か……
(それにしても、毎回毎回このように当日になってから予算会議の場所が決まっていたとは知らなかったな……)
私達は帳簿やその他の資料、それから対他委員会用の武器などなどを安藤先生のお部屋に持ち込んだ。
学園長先生からの指示を安藤先生も先程初めて知ったようで……
(本当に此処の学園長は勝手なことばかりなさる……)
私は心の中で安藤先生に同情した。
でも、
安藤「そんなことはネズミにミミズですよ」
安藤先生の寒過ぎる親父ギャグは天地がひっくり返っても共感できることはないだろう。
その後も会計委員の私達は、持ち前のスルースキルで安藤先生の親父ギャグを躱しながら淡々と荷物を運び込んでいった。
(さて、落ち込む安藤先生のフォローは左吉に任せて……私達はこれから始まる“合戦”に向けてある程度の策を練る必要がある)
『文次郎、私ちょっと他の委員会の偵察に行ってきますね』
文「わかった。会議開始前までには必ず戻ってこい……あと、絶対に他の委員会からの言葉に流されるんじゃないぞ」
『わかりました』
私は安藤先生のお部屋を出て、物陰に隠れながら移動していった。
(まずはどの委員会から行こうか……)
283人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆかり(プロフ) - あー、喜八郎と一緒に寝たい人生だった (12月24日 18時) (レス) @page16 id: c2f7bbb147 (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 夢主さん最高 (2023年3月13日 19時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 面白かったです✨(*`▽´*) (2023年2月22日 0時) (レス) @page50 id: 12d02573a8 (このIDを非表示/違反報告)
勘ちゃんに食べられたいお菓子🍡 - 面白かった〜 (2023年2月15日 0時) (レス) @page50 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - お話良かったです、素敵な作品ありがとうございます。 (2022年7月29日 13時) (レス) @page50 id: 5834c2d9fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ホシ | 作成日時:2021年12月31日 3時