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5話 ページ6

《モトキside》


「初めまして。るりまっちゃ。って名前で活動してます。

私もFischer'sさんのことは前から動画見てて…!!」




そう名乗った彼女は、明るく、聡明な女の子だった。



ぺけからよくおすすめされていたため、俺も彼女に会える日をとても楽しみにしていた。







そして、俺は気づいてしまったんだ。




るりさんの、天月さんを映す瞳の美しさに。





恋とかそういう気持ちじゃなかった。
ただただ、宝石や芸術作品を見た時の、言葉を飲み込んでしまうような美しさに目を奪われた。





「○○か、それならモトキんちも同じ方向じゃね?」


もうすぐ解散という所で、マサイの一言によって、るりさんを俺が送って行くことが確定した。



頬に熱を帯びたままのるりさんと一緒に歩き出す。

この紅は、帰り際の天月さんとの会話が原因だろう。





「それにしても、るりさんが俺らの動画を見てくれていたなんて驚きでした。」



彼女の様子にはあえて触れずに、他愛のない会話を繰り広げる。

お互いを知ったきっかけ、何の動画が好きか、活動内容や、その愚痴まで。

家まではそこそこ時間がかかるため、るりさんとたくさんの話をした。




「へぇー、じゃあモトキさんは本名から取ってそのお名前で活動してるんですね!」



「そうなんです。その方がメンバーも呼びやすいし。
るりさんは、本名から取ったんじゃないんですか?」


「私は全然!本名とはあまり関係ないです。
あ、そうだ。まだ本名名乗っていませんでしたね。

私、天羽 Aって言います。」



Aさん…かぁ。
素敵だな。


そんなことをぼんやりと考えていると、Aさんがさらに続ける。


「あの!よければ、タメで話しませんか?

たぶん私もモトキさんも歳そんなに離れてないですし!」


「そうですね、では失礼して…

じゃあ、るりちゃんって呼ぼうかな。それとも、Aちゃんの方がいい?」


「どっちでも好きな方で!
私は…モトキくんって呼ぼうかな!」


これが、俺とAちゃんの出会いだった。

この後彼女と連絡先を交換し、彼女を家まで送ってから別れた。




結局、彼女が天月さんに抱いている想いを確認できずにその日は終わってしまった。




…また、会えるだろうか。

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設定タグ:Fischer's , モトキ , フィッシャーズ   
作品ジャンル:恋愛
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もきたん - 星の数が足りない〜ポチポチポチポチ (2020年9月13日 10時) (レス) id: 0ceb3868db (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - LINEのところの吹き出しってどうやりますか?私も登校しているのですが、やり方が分からなくて…教えてください!この作品大好きです! (2019年10月25日 20時) (レス) id: bda2441edd (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 一気読みてしまいました…笑素晴らしいお話でした!!!天月くん視点の話も見てみたいです! (2019年9月25日 20時) (レス) id: 4a658d8cff (このIDを非表示/違反報告)
ここぐみ - 付き合ってからの二人が気になる! (2019年9月6日 19時) (レス) id: 08670c7dca (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 付き合ってからの2人、気になります!お時間があれば、ぜひ作ってください(´∀`)次回作も楽しみにしてます(*^^*) (2019年9月3日 21時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:來(らい) | 作成日時:2019年8月13日 2時

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