体調が不良気味のようです【QK】-11-

胃腸炎 / kwmr -Renuさんリク- ページ32

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コンコンコン


福良｢河村？大丈夫？｣


朝、俺が出社した時にはもう着いていた河村は、急に立ち上がるとトイレへと駆けて行った。


丁度執務室に入ってきた須貝さんには見向きもせず走って行く。


俺は須貝さんと顔を見合わせた。


須貝｢あれ、どういうこと？｣


福良｢さぁ……。急に走って行ったんですよ｣


それから河村は、10分経っても20分経っても戻ってこなかった。


須貝｢流石に遅すぎじゃね？｣


福良｢どうしたんですかね？｣


須貝｢ちょっと様子見に行く？トイレの中で倒れてたらやばいし｣


俺は須貝さんと2人でトイレに向かった。



コンコンコン


福良｢河村？大丈夫？｣


トイレの戸をノックしてみるけど、返事が返ってこない。


須貝｢え？やばいやばいやばい……まじで倒れてる？｣


福良｢河村！｣


自然とドアを叩く力が強くなる。


すると


河村｢お"、おぇ……！ゲホ、おえ……｣


返事の代わりに嗚咽が聞こえてきた。


須貝｢河村、どうした？気持ち悪い？｣


福良｢河村？取り敢えず、鍵開けて？｣


河村｢や……おえ！ゲホ、ゲホ！お"え……！｣


吐いている姿を見られたくないのか、河村は鍵を開けてくれない。


福良｢ねえ、俺たち何も気にしないから！鍵開けてよ｣


須貝｢1人でずっと耐えているのしんどいでしょ｣


その間もずっと聞こえてくる嗚咽に、何も出来ないのがもどかしくなる。


そこから約1分後、ガチャッと音が鳴った。


急いで扉を開けると、便器に顔を向けて嗚咽し続けている河村がいた。


嘔吐く割にあまり量が多くなくて、きっと出したいのに上手く出てくれないんだろうなと思った。


須貝｢辛いよな……｣


福良｢落ち着くまで吐いて｣


そう言って俺は、河村の背中を摩った。


河村｢ゲホ、おぇ！お"えー……！げぇ……ゲホ！｣


福良｢頑張れ頑張れ｣


体力が削られているのが、激しい背中の揺れから分かる。


それから10分くらいずっと、河村は吐き続けた。



やっと落ち着いた河村はぐったりとしている。


どうやら俺たちがトイレに走ってくる1分前くらいまで、下痢が酷かったらしい。


須貝｢これ、病院に行った方が良さそうだな……。俺、河村を病院に連れて行ってくるわ｣


福良｢お願いします｣


須貝さんが準備をしている間、河村はギリギリまでトイレに篭っていた。

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