体調が不良気味のようです【QK】-9-

いじめ / izw -眠りまくらさんリク- ページ10

ジャーッ


伊沢｢い"たっ｣


シャワーを浴びる為に蛇口を捻ると、勢いよく飛び出してきたお湯たちに


身体に痛みが走る。


水圧で痛みを感じるほど酷いのか……。


何気なく見た鏡には、痣だらけの身体が映っていた。


そんなのを見たらまた思い出してしまう。


昼間のあの時間を。


人通りの少ない建物の影で、ただただ暴力と暴言を浴びせられるあの地獄を。


辛くて仕方がないのに、バレたあとのことを考えてしまって助けを求められない。


どうしたら良いのか、もうわかんないよ。



伊沢｢ゔっ……｣


人が殴られた時って、こんな音がするんだ。


……って分かるくらいに近くで聞こえる殴打音。


何度聞いても、慣れないし落ち着かない。


それに伴う痛みも。


慣れないし何度目でも痛い。


｢お前なんかが調子乗んなよ！｣


｢ちやほやされていい気になってんじゃねぇよ！｣


伊沢｢ゔっ、い"っ……！｣


鳩尾に拳が入って、もう意識が朦朧としてきた。


俺の様子を見て満足そうな3人は、笑ってどこかへ行ってしまった。



伊沢｢ん……い"っ！｣


いつの間にか意識を失っていたらしく


目を開けるとそこは真っ暗だった。


俺の動き1つ1つにしっかりと痛みが走って、それに耐えながら体を起こした。


伊沢｢あ、オフィス……｣


オフィス、行くんだった……。


伊沢｢行かないと……｣


俺は痛みの残る体を動かして、オフィスに向かった。



ガチャッ


福良｢伊沢……！｣


渡辺｢伊沢さん！｣


河村｢どうしたんだよ、その格好！｣


河村さんの言葉に目線を動かすと、散々外で殴られたからか、服が砂だらけになっていた。


外が暗くて全然気づかなかった。


川上｢みんな、心配してたんですよ？｣


須貝｢予定の時間に来ないし、昼がまわっても来る気配がないし｣


山本｢それに、いつも遅れる時は連絡をくれるのに、今日は何もなかったですし！｣


川上｢何回もみんな、電話かけたんですよ｣


確かに、いつの間にか意識がなくなってたからな……。


みんなからしたら音信不通と同じか。

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