体調が不良気味のようです【QK】-9-

記憶喪失 / fkr -グデぱんださんリク- ページ15

可笑しい。


何かが可笑しい。


ここ数日、毎日誰かと一緒に帰っているし


歩く道もいつもの退勤ルートと違う。


みんなから｢大丈夫？｣なんて声をかけられるようになったのも、そう言えばその頃からだ。


ほら、今日だって


伊沢｢福良さん、大丈夫ですか？｣


福良｢え？大丈夫だけど……｣


また心配された。


渡辺｢何かあったらすぐ言って下さいよ！｣


福良｢うん……。ありがとう｣


何のことなんだかさっぱり分からない。


俺はみんなから何の心配をされているんだ？


何か変なことあったっけ？



退勤時間になり、俺が帰ろうと荷物をまとめていると


山本｢福良さん福良さん！｣


川上｢一緒に帰りませんか？｣


福良｢え、うん……。良いよ｣


今日は山本と川上か。


昨日は須貝さんとだったし、一昨日は伊沢。


その前は河村とこうちゃんだったかな？


あれ、これで全員コンプリートだ！


なんて悠長なことを考えている場合ではない。


どう考えても可笑しい。


何でこう毎日、みんな一緒に帰ろうと誘ってくるのか。


そんなこと今までなかったのに。


帰り道は何かいつも遠回りだし、ますます違和感が募っていく。



〜翌日〜


そろそろ黙っているのも限界で、俺は遂にみんなに問いかけた。


福良｢ねぇ、あのさ｣


川上｢どうしましたか？｣


須貝｢まさか、また何かあったのか！？｣


河村｢そうなの？｣


｢また｣って何？


俺、前に何かあったっけ？


福良｢いやいやいや、そうじゃなくて……俺、何でそんなにみんなから心配されてるの？｣


みんなはポカンとしている。


福良｢ずっと気になってたんだけどさ、1週間くらい前から毎日誰かが俺と一緒に帰ってるし、退勤ルートから外れた道を歩くし｣


｢どういうことなのか説明して｣と伝えると、みんなは状況が分からないっていう顔をしていた。


状況が分かんないのは俺の方だよ……。

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