1年間、貸切されました 。【東京卍リベンジャーズ】【灰谷竜胆】

8日目● ページ10

『私、実は中学の時…ちょっとの間彼氏がいたの』


竜｢は？…そ。｣


『え、なんでそんな怒ってるの？』


竜｢は、別に怒ってねーもん｣


『なんか怒ってますって顔してる…』


竜｢…別に、なんでもねーから続けて｣


『うん、』





一通り話すと、とてもイライラした様子だった。





竜｢なんだよそいつ…クソヤローじゃね｣


『く、くそや…？笑
ふふ、あはははは笑笑』


竜｢おい何笑ってんだよ｣


『おも、しろくて笑ふ、ふふ笑』


竜｢無理して笑ってんなら笑う必要ねぇからな。辛かったら泣けよ｣


『もう高校だよ？笑
流石に泣かないよ。平気』


竜｢…じゃあ俺の女になってよ｣


『っ…また、そゆこと言う…。
私はちゃんと相手を知ってから…返事したいから…』


竜｢もう十分俺の事知ってるだろ？｣





そう言い竜胆くんは少しずつ近付いてくる。
怖くない、けど…、緊張、する。





竜｢…悪ぃ、怖がらせた？｣


『ううん、…怖くない』


竜｢…抱きしめて、…いい？｣


『…竜胆くんがそれで…満足するなら…どうぞ』





そう言うと竜胆くんはしゃがんでから私を抱きしめた。





竜｢っっは〜〜…ほんと、思わせぶりが上手いな…｣


『思わ…？そんなつもりないよ』


竜｢Aちゃんが知らぬうちにそうやって思わせぶりしてんの。無自覚とかまた性格悪ぃ…｣


『なっ、わ、私は性格良い方だと思う！』


竜｢自分で言うんだ？笑
おもしれ笑｣





竜胆くんは私から離れ、また景色を眺め始めた。
その横顔はとても綺麗で、絵になる。
…こんな綺麗な人が、私を好き…なんだ。
不良って顔も良いのかな…。





竜｢さっきから何、見て｣


『いや、これは…！』


竜｢恥ずい。｣


『っえ、は、はず？』


竜｢恥ずいって言ってんの！見んなっ｣


『は、はい!!』





怒られた……。
でも、耳真っ赤だよ竜胆くん。

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