俺達は女忍びを捕まえた。【刀剣乱舞】 (ページ17)

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その17 ページ17

多分、俺はこの娘に興味を持っているんだろう。

いや、興味を持つなという方が難しい

表情からは一切思考を読み取れず、借りを作ればすぐさま返してくる。頑なに心を開こうとはせず他人行儀な話し方をしているかと思えばふいに人間らしさが垣間見える。

こんな人間が目の前にいたら、そりゃあ探ってみたくなるに決まってる。

ガチャリ、と金具が外れる音がして、俺はハッと我に帰った。

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「主は既にお前さんの滞在は認めてるし、ゆっくりしていってくれって言ってたから心配するな」

「ありがとうございます。」

「寝るところはこの前治療した時に過ごしてもらった部屋でいいか？」

「大丈夫です、お世話になります」

そんな会話が終わるのをそわそわしながら待つ鶴丸の旦那。

「なぁ、もう話は終わったか？」

「あぁ、終わったぜ。旦那はこのお嬢さんに本丸の案内でもしてやってくれ」

俺がそう言うと、旦那は「任せろ！」と言わんばかりに忍びの娘の手を引いて走り出した。

「わっ...ちょっと、手なんて掴まなくて結構です」

「ここは広いんだ、はぐれたら大変だぜ」

あのお嬢さんが俺たちにどこまで心を開いてくれるかは分からない。

だが、忍びだって人間だ。

「さて、これからどんな風に変わっていくか楽しみにしてよう」

さっきまであの娘の手首についていた飾りを眺めながら、俺はそう呟いた。