別れ ページ5
鶴丸「な、なに言ってるんだ…」
何故か焦っている鶴丸さんを見て、
視界がぼやける。
(一人)「私は…鶴丸さんがずっと好きだったけど、鶴丸さんはもう私のこと好きじゃないよね」
駄目、こんなこと言ったら鶴丸さんを困らせる。
そう思っているのに、溢れた気持ちが言葉になり、止まらなくなる。
(一人)「だって、…だって、鶴丸さんは私にだけ冷たいじゃん。
前はもっと優しかったし、私のことよく抱きしめてくれたし、
…もっと、私に笑ってくれてたし。」
ボロボロと涙が溢れ、ポタリと廊下へ雫が落ちる。
唖然とする鶴丸さんにハッと気付き、
私は耐えられなくなって縁側に降り、裸足のまま走った。
途中、鶴丸さんが私の名前を呼んだ気がした。
でも、もう私はどうでもよかった。
はだしのまま庭に立つずぶ濡れの私を見かけた三日月は、
下駄を履いて私の元へ近付き、そっと羽織をかけてくれた。
三日月「_風邪を引くだろう、主」
.
.
.
鶴丸side
こんなつもりじゃなかった。
(一人)が審神者になって、俺とあの子は”刀と審神者”になったのだと思い、あえて距離感を遠くするつもりだった。
それが、あの子には辛かったらしい。
俺は、そんな事にすら気付かなかったのか。
俺よりももっと一緒にいる時間が短い膝丸ですら気付いていたというのに。
__将来を共に生きようと心に決めていた人から別れを告げられる事が、こんなにも苦しいことだとは思いもしなかった。
鶴丸「…君が俺から離れるのは、耐え難い」
先程まであった腕の中の温もりが消えていくのを感じながら、ただ降り続ける雨を眺めた。
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にわ(プロフ) - tomo10260403さん» コメントありがとうございます、誰かの幸せを生み出せた事がこの上なく嬉しいです...!読んでくださってありがとうございました! (2020年1月28日 0時) (レス) id: dc9a723a5e (このIDを非表示/違反報告)
tomo10260403(プロフ) - とても楽しくて一気に読んでしまい、読み終えた後、すごく幸せな気持ちになれました (2020年1月27日 22時) (レス) id: f4aa91fff9 (このIDを非表示/違反報告)
なな - ありがとうございます!今まで見てきた小説の中でも本当に面白くてまだかなぁーなんて思いながら待ってました!本当にありがとうございます (2019年12月17日 23時) (レス) id: 6a8e4241a3 (このIDを非表示/違反報告)
にわ(プロフ) - ななさん» お待たせしました!続きをお楽しみください!小説読んでくださってありがとうございます! (2019年12月14日 20時) (レス) id: 9ced130178 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 続き待ってます! (2019年12月14日 16時) (レス) id: 6a8e4241a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にわ | 作成日時:2019年12月6日 22時