Episode22 才能は危機を救うか ページ23
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フロイド「…………」
ジェイド「フロイド、アズール。電気消しますよ」
アズール「ええ。お願いします」
ジェイドが電気を消すと、部屋は真っ暗になる。そして、少し時間が経てば、部屋の輪郭が少しづつ姿を現し始めた。
アズール「……人の目は不思議ですね」
ジェイド「先日本で読みましたが、光源から出た光が物にあたり、反射した光を目が受け止めて、私たちは"みる"ということを行えているのだとか」
アズール「僕たち人魚は人間より目が悪い。海の動きや気配ですべてを感知するでしょう。だから、人の体になった時、嬉しかったんです」
ジェイド「僕もですよ。本の文字や絵は、はっきりと見ることが出来ますし……山から見える景色も、素晴らしく捉えられます」
アズール「陸に来てから感動ばかりでした。今は賢者の島から出ることはほとんどないでしょうが、いつか行ってみたいですね」
ジェイド「世界旅行でしょうか」
アズール「フフ、3人で行きますか?」
ジェイド「………さん、にん」
ジェイドの心に少し痛みが感じられた。
ツキン、とした。
なぜ3人というのか。4人ではダメな理由は何か。
喉の奥で、言いたい言葉がつまっていた。
アズール「ジェイド?」
アズールが言葉を静止しているジェイドの名前を呼ぶと、毛布を被ってジッとしていたフロイドが、突然電気をつけて大声を出した。
フロイド「Aの気配がねぇから探しに行く!」
ジェイド「先ほど寮室の扉が開く音は聞こえましたよ」
アズール「きっと寝ているんです」
フロイド「2人ともさぁ、陸生活長くてで感覚鈍ったぁ?来いよ、足音がAじゃなかった」
フロイドがAの部屋へ行くのをアズールとジェイドは仕方なくついていく。
ただ、フロイドには天才的な資質がある。
ある時はテストが12点かと思いきや、次のテストでは100点を取ることもあり。ホウキに乗れない時もあれば、すごい技を披露することもある。
たまたま、では済まされない。それは才能。
だから、人の体になっていても人魚のように気配を感じ取ることは容易なのだ。さらに、その気配が誰のものかも理解できている。
ガチャ
部屋の扉が開かれた。
鍵はかかっていない。中からは、かすかなうめき声。
アズール「なっ……」
フロイド「やっぱり〜、てかコイツ誰ぇ?」
ジェイド「なぜ……警備員の方がここに?」
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かれーらいす(プロフ) - 憂さん» ありがとうございます! (8月11日 3時) (レス) id: 5ca5f702d5 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - とっても面白いです!!すごい速さで読み進めてしまいました笑 お話の続きが気になりすぎます!!お身体などにお気をつけて無理の無い程度に更新頑張ってください!!続きを楽しみに待ってます!!( *´꒳`* ) (6月14日 3時) (レス) id: 9c386c62ed (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!お話を面白い方向に持っていけているか不安だったのですが、檸檬さんのコメントを読ませていただいてとても嬉しく思いました*ˊᵕˋ*これからも宜しくお願いいたします。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page29 id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごく面白かったです!!男主くん………すっごい好みです……性格もプロフィールも全部好みなんです!初めて読ませていただいたときからハマってしまいました!お体に気をつけて更新頑張ってください!応援してます(*^^*) (2023年2月7日 19時) (レス) @page29 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 零さん» 励みになるお言葉ありがとうございます!更新遅れないように努めます! (2023年1月28日 21時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かれーらいす | 作成日時:2022年6月19日 17時