我が主はわがまま姫【巴日和】 (ページ7)

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6話ページ7

sideA

「と、言うことがありまして」
先日のあらましを友人である風早巽に話していた。
巽「ふふ、それはそれは日和さんも大変ですねぇ」
「……話聞いてました？」
巽「えぇ聞いていましたよ。Aさんが鈍感すぎて日和さんがかわいそうなお話でしね」
「意味がわかりません」
巽「はいはいわかってますよ。日和さんがどうして怒ったのかわからなくて俺に聞きに来たんでしたね」
「ふざけてないでさっさと答えてください」
巽「簡単なことです。Aさんの日和さんへの認識が違ったということ。それに対して日和さんは不服だったようで」
「それは何となくわかりました。だけど、何が間違えていたのか」

使用人として間違った対応はしていないはずなのだけれど。

巽「Aさんは使用人としての考え方が定着しているうえに鈍感ですから理解するのは厳しいかと」
「また同じことで日和さんの機嫌を損ねる可能性があると……？」
巽「そういうことなりますな」

それだけは避けておきたいところだ。

「なんとか教えてもらうことは……」
巽「口で説明したところで理解できると思いませんが……あぁ、そうです」

巽はどこかへ連絡し始めた。

巽「では、藍良さんよろしくお願いします」
「なにをお願いしたんです？」
巽「藍良さんに色々な蔵書の用意をしてもらいました。それを読んで勉強してください」
「……勉強……」