我が主はわがまま姫【巴日和】 (ページ2)

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1話ページ2

sideA

私は巴日和の従者。
幼い頃からそばに仕え、世話をしてきた。
人に仕えるということは簡単ではない。
常々私はそう思う。

日和「A！僕の話を聞いてる？？！」
「はい、聞いてますよ」

私がそう答えれば日和さんは満足そうに頷く。
私の主人はわりと単純で良かった。

日和「話は変わるけどそういえば茨がAに用事があるって言ってたね。今度事務所に顔を出した方がいいね」
「私にですか」

何の用だろうか。
毒蛇と称される彼のことだ。
ろくなことでは無いのだろう。

茨「単刀直入に言いますとあなたにマネジメント業を1部お任せしたいです」
「……はぁ……」

雑用係だったはずの私が？
ということはつまり……

「……出世と言うことで？」
茨「そういうことになりますね。これはあなたの実力をかっての話ですがどう致しますか？」
「どうとは」
茨「本業は殿下の従者でしょう？マネジメントを任されるということは今までのようにずっと傍にいるということができなくなります」
「あぁ、なるほど」
茨「1度殿下にお話した方が良いでしょう。機嫌を損ねるとろくな事がないですからね」
「じゃあそうさせてもらいますね」

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「と、言う話でした」
日和「Aが評価されてるなら良い話だね！」
「一応猶予は貰いましたけど私はどうすれば良いですか？」
日和「好きにするといいね」

日和さんは軽くそう言った。

「……良いんですか？」
日和「もちろん！Aが認められているのに僕が邪魔する理由はないからね！」
「ではこの話はお受けする形で」
日和「うんうん！」

何故か嬉しそうな日和さん。
従者のいない生活でもしたかったんだろうか。
まぁ、いいか。