176話[氷帝マディアム╽：28目] ページ15
私：「部活はどう？楽しい？」
私は会話を始めた
忍足：「…まだ、なんとも言えないです。でも、…」
そう言った忍足はしばらく黙っていた
私：(でも…何だ？言葉を待った方がいいかな)
忍足は顔を上げずに俯きながら歩いている
忍足：「A、さん」
私：「ん？」
忍足：「その、俺、転勤族なんです」
私：「ん？うん」
忍足：「…。」
忍足くんはそこから黙ってしまった。私が忍足くんの顔を見ると不安そうな顔をしていた
私：(私に忍足くんの考えてる事は分からないけど…)
私：「大丈夫よ」
私は忍足くんの頭に手を乗せ、ポンポンとした
忍足はAを見あげる
私：「私も中学から東京に来たの。不安だってあったし、友達もできるかわからなかった。でもね、みんなは優しく私を迎え入れてくれたの」
忍足：「そう、なんですか」
私：「私の周りはいい子達ばかりだから、忍足くんの周りにもきっといい子達が集まるはずよ」
忍足：「…はい、」
私：「もし悪い子がいたら私がやっつけるよ。私、強いからね！」
私がそう言うと忍足くんは不安そうな顔から笑顔に変わった
忍足：「っふふ、はい。そん時はよろしくお願いします」
ー…………ー
私：「忍足くんの家って結局こっちなの？」
忍足：「え？」
私：「さっき聞けなかったからね」
忍足：「あ、えっと、この先曲がるんですけど」
私：「あぁ、それじゃあここでバイバイだね」
忍足：「家まで送ります！」
忍足は足を止めて言った
私：「だめ。まだ入学したてなんだし、何よりもう暗いんだから」
忍足：「でも、女の人を一人で…」
忍足は少し悲しそうな顔をした
私：「ありがとう。でもね、私も忍足くんが心配なの」
忍足：「でも俺は男やし…」
私：「男とか女とか関係ないよ。忍足くんは私の大事な後輩だからね」
忍足：「後輩…」
私：「さっき言ったでしょ？私、強いから大丈夫だよ。心配してくれてありがとね」
私は忍足くんの頭を撫でた
忍足：「…じゃあ、俺が頼れる男に、強い男になったら、送らせてください」
忍足はまっすぐAの目を見て言った
私：「ふふっ、ありがとう。また明日ね」
忍足：「はい、お疲れ様でした…」
ー…………ー
家に帰ってゆっくりしているとスマホからコール音が鳴った
スマホの画面を見ると"越知月光"と画面に映っていた
ーーーーー
see you
177話[氷帝マディアム╽：29目]→←175話[氷帝マディアム╽：27目]
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 218人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スマホが壊れる - とてもどうでもいい事なんですが、作者さんも中学生なんですね。私は高校受験を控えているんですが勉強する気が起きないんですよ。大変かも知れませんが無理をしない程度にお互い色々頑張りましょう！ (1月4日 21時) (
レス) id: e35b25b471 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：茶琥子 | 作成日時：2023年11月12日 0時
