トップアイドル・裏 ページ3
「＿＿＿ま、ただいま！！」
「っ！？」
不意に耳元で大きな声が聞こえ急いで振り向けば、
そこには今も尚テレビの中で歌って踊っている彼がそこにいた。
「A！おかえり」
「やだ。ハグしない」
いつものように両手を広げれば、ピシャリと厳しい声が降り掛かった。
驚いて顔を見る。
……なんか、怒ってる…？
くるりと踵を返せば、マスクと帽子を取り外しながら寝室へ向かっていった。
僕は慌ててついて行く。
「A？ おこ…ってる？」
「俺が？なんで。……まふちゃんが、電話出なかったんじゃん」
「えっ…。あ、ごめん、スマホ作業部屋においたままで…」
ベッドに座り不服そうな顔のAに無言で見つめられること数秒、
Aは長いため息を吐きながら後ろへ倒れ込んだ。
「俺、なんかやらかしたのかと思ったぁ…。
帰ってきても全然出迎えてくれないし」
目をぱちくりとさせる。
Aに対して僕が怒ることなんて何も無いのに何を心配したのだろう。
出迎えが出来なかったのは……
今日のAの生放送を何度も繰り替えみてたわけで……
「ふふ、」
「…なに」
「んーん。テレビとじゃあ大違いだなって。
テレビのAは恋人を怒らせたとか気にしなさそうだもん」
隣に腰を落としてAを見つめる。
間違いなくこの美貌は朱雀Aなんだけれど、あまりの豹変ぶりに目を疑いたくなる。
広げられた両手に吸い込まれるようにして彼の上へ倒れ込む。
…あ、笹下さんの車の匂いだ。
「××ちゃん可愛かった？」
「は？誰それ。なに、浮気？」
「違うよ笑
ついさっき生放送一緒だったじゃん」
「覚えてない」
記憶力大丈夫なの、彼。
幾ら他人に興味ないからって、今引っ張りだこのグループのセンターの名前くらい普通は知ってるでしょう。
まだ“可愛かった”って言われた方が心配にならない。
あまりの無頓着さに苦笑いする。
「せめて名前だけは知っててよ」
「需要ない。まふちゃんだけ覚えてたら生きていけるし」
……。
「照れるなよ(笑)」
「ぅっさい」
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ちよひめ(プロフ) - 需要あります！次の作品も待ってます。本当におもしろかったです。 (2022年8月22日 10時) (
レス) @page50 id: 7bd8410718 (このIDを非表示/違反報告)
ルム - 最高です 神作品です何回も読んでしまいます！！！更新じゃんじゃんしてください！！！神作品でもう出会えて嬉しすぎます！更新待ってます！！！ (2022年5月30日 15時) (レス) @page35 id: cfcfb7c0ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楽流 | 作成日時：2021年12月24日 9時
