検索窓
今日:10 hit、昨日:33 hit、合計:9,909 hit

小旅行 seiya. ページ1

「ファジーネーブル1つお願いします」

店員「かしこまりました」





社会人になって3年。

金曜日だと言うのに理不尽に上司からの残業を命じられた帰り道。

お酒は得意なわけじゃないけど、今日くらいアルコールを入れてやろうと何気なく入ったバーはカウンター席しかないこじんまりとしたお店で。

お客さんも私の他に1つ席を挟んで座っている男性だけ。

妙に落ち着いた雰囲気は先程までの鬱憤も包み込んでいくようだった。





「A?」




どこからか自分の名前が呼ばれる。

聞き覚えのあるその声の主は、





「誠也くん…?」

末澤「…なにしてんの。こんなとこで」

「なにしてんのって、就職の時に東京にでてきてて…」

末澤「そんなん全然知らんかったわ」

「言ってへんから、ね」





まさか大学時代のサークルの先輩・誠也くんに会うなんて。





末澤「まだそんな甘い酒ばっか呑んでんの?笑」

「そんなことないけど、」

末澤「隠そうとしたって無駄やで笑」





そうやって悪戯に笑うところ。

変わってない。




「それより誠也くん、まだ東京いたんやね」

末澤「…俺がこっちおること知ってたん?」

「小島から聞いた。誠也くん転勤なったらしいって」

末澤「あー…あいつほんま」





"言ってくれれば良かったのに"




その言葉を喉につかえて声にはならなかった。





末澤「ふーん、じゃあ小島は大阪残ってんねや」

「うん。そうそう、誠也くんたちの一個下の代が引退した後、小島がサークル長やってたの聞いた?」

末澤「聞いた聞いた。小島がサークル長ってやばかったんとちゃうん笑」

「お察しの通りかなーーり自由にやってたけど、なんでか低回生の女の子にはイケメンサークル長って持ち上げられてめっちゃモテてたんよ」

末澤「なんやねんそれ笑」






大学時代の思い出話や今の仕事の話。

それなりに盛りあがっても、お互い確信に迫ることは避けたような会話が2時間ほど続いた。

・→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
190人がお気に入り
設定タグ:Aぇ!group , 関西ジャニーズjr , 関西Jr.   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うに | 作成日時:2024年3月11日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。