ビジネス8 ページ10
ふわっと風が、私たちの顔を仰ぐ。
それと同時に出演者の視線が刺さった。
「おはようございます、今日は宜しくお願いします」
「宜しくお願いします」
すると、パチパチと拍手がスタジオに響く。
何が起こってるのか分からなくて、天馬と顔を見合わせた。
いまの、カップルっぽくね?
「いやぁ、美男美女カップルだねぇ!」
「天馬くん達がくっついて文句を言う人なんて居ないわね!」
「どうか結婚まで持って行っておくれ」
「けっ…?!」
結婚?!
ふざけないでよ、コイツと?
そう思って天馬を睨むと、天馬も口元をヒクヒクとさせていた。
同じ事考えてるなコイツ。
「天馬くん、Aちゃんを大切にするんだよ」
「はい、もちろんですよ」
その言葉を聞いて、勢いよく天馬をみた。
あ、でた偽善スマイル(A命名)
「では本番いきまーす」
スタッフさんの声でリハ無しで、本番が始まろうとする。
天馬は私を睨むと、サッサと歩いていった。
…付き合ってますアピールってどうすればいいわけ?(まだ考えてる)
・
・
(飛馬さん、マイクつけるので左腕をあげてくださーい)
(へぁっ!)
(あ、それは右腕ですね〜)
(………。)
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