・☆ ページ43
・
｢…｣
いつものように自室に戻ったあとAをベッドの上に下ろし書類を手に取ったは良いがさっきから全くと言っていいほど進まない。
はぁ、と溜息をつきながら今日の出来事を思い返してみるが、記憶の中の自分は何と情けないのだろうか。
海に転落し助けを求めている家族に気付かず危うく家族をまた一人失う羽目になっていたかもしれない。
だと言うのにそうなった原因は己の弱さを見せぬようにAからのでんでん虫を無理やり切った自分のせいで。
あぁ、何とも情けない話だ…
｢マルコ、やっぱり辛そう。大丈夫って嘘だったんだよね？｣
｢…大丈夫だ｣
｢嘘、マルコって私と似てるもん。我慢強くて、弱さを見せないように必死に隠し通すの。だから誰にも気づかれなくて、そのままずっと苦しんで…マルコが私の本心に気づいてくれたみたいに、偶然理解してくれる人が現れないといけないんだよ｣
『…やっと見つけたよい』
『好きなだけ泣け。子供は泣くのが仕事だよい』
Aの脳裏に浮かぶのは、お姉ちゃんの役目に疲れ切っていた自分に‘‘A’’として手を差し伸べてくれたマルコの姿。
‘‘隊長’’という役目のために無理をし続けるマルコを見て自分と何処か同じものを感じたAはあの日あの時自分の心を救ってくれたように、恩返しをしたいと思っていたのだ。
｢私まだ子供だから、マルコの‘‘隊長’’っていうのがどれほどのものなのか分かんない。でも、マルコは十分頑張ってるんだから、無理はしないで欲しい｣
｢…別に、無理は｣
｢それに…わたし……っ、マルコが傷つくの、やだぁ…｣
｢！？な、おい、泣くなっ｣
子供らしからぬ言葉を述べたかと思うと急に涙目になり幼くなるAにマルコは面を食らって困惑し泣き止むように催促するが、Aの涙は勢いを増すばかり。
｢だってサッチさんさっき‘‘過労死レベル’’って言ってたじゃん…！！私本で知ってるもん、過労死って働きすぎて死んじゃう事なんでしょ…！？｣
マルコが死んじゃうのやだぁぁっ！！！
とうとう声を上げて泣き始めたAに愕然としたマルコは慌ててAを抱き上げ何とかあやそうと奮闘するが、マルコが傷つくのも辛いのも死ぬのも全部やだぁぁぁ！と余計に悪化する。
｢分かった、分かったよい！！｣
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マシロ＿mashiro(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！やっぱり仲違いしたままは後味が悪いですもんね。最後までご愛読ありがとうございました(*´▽｀*) (2023年5月8日 7時) (
レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - コメント失礼します！ 一気読みしてしまいました。最終的にそれぞれの、気持ちを話し合って和解できて良かったなって思いました。とても、面白かったです！！ (2023年5月7日 23時) (レス) @page50 id: 18462604da (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 文ストオタクの一般人さん» 過保護になりすぎないように執筆していたはずなのにいつの間にか…妄想って怖いですね笑、どんどん拡がっちゃいます。ご愛読ありがとうございました！ (2023年3月14日 16時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
文ストオタクの一般人 - 皆過保護だけどマルコがｗｗめっちゃ良かった！、、、です！ (2023年3月14日 8時) (レス) @page47 id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ＿mashiro(プロフ) - 桔梗さん» そう言っていただけると執筆したかいがありました！最後までお付き合い頂きありがとうございます！！ (2023年2月10日 18時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マシロ＿mashiro | 作者ホームページ：http:
作成日時：2023年1月7日 15時
