【第五人格】推し達に嫌われてます

四話 ページ6

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全力疾走でこちらに向かってきているのはウィラと囚人ルカ・バルサーだった
後ろの方にはハスターも見える
距離的に間に合いそうだけど…

すると、ゲート付近に赤黒い煙が発生する
これは…瞬間移動！？
囚人のビリビリが残ってるかも怪しい…


｢っく｣


マーサが信号銃に手を伸ばす。そうか、その手があった
何のために温存してるのさ、このためにあるじゃん
早速信号銃を撃つボタンを探した




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…探したんだ



｢え、どれ｣


どのボタンですか運営ぃ！？
とりあえず適当に色んなボタンを押しまくる


｢ちょ、な、に…！？｣


私が適当にボタンを押しまくった事により、マーサも変な動きをしまくる
しゃがんで立ち上がってジャンプ(？)してクルクル回って…とにかくカオス

すると、ﾊﾞｧｧﾝ という音と共に銃弾が放たれた
や、やっと正解のボタンを押せたんだ…


｢二人共、今のうちに！｣


カオスな光景に目を丸くしてポカーンと突っ立っていた二人は、マーサの呼び掛けで我に返りゲートから脱出した。そして、二人が脱出したのを確認すると、マーサも脱出させた


｢ふぅ…完全勝利｣


いやぁこんな素晴らしい夢なんて初めてだよ
まぁでもそろそろ起きないとね…

ただ、起き方が分からなかったからせっかくだし探索しようと思い、椅子から立ち上がる


｢え待って歩きずら…｣


急にバランスを崩してズッコケる
足元を見ると、いつもの靴ではなく何とハイヒールを履いていた。人生初のハイヒールが夢の中…えぇ…


｢いったー……え？｣


派手に転んだため、手足が少し痛い
そう、"痛い"


｢夢なのに…痛い？｣


しかもよくよく見ると、服が全然違う
何と言うか、昔の外国人の格好？
…嫌な予感がする

慌てて近くの鏡に駆け寄って自分の姿を確認する
そういえば、声も少し高いような…


｢……誰｣


鏡に映った自分(目の前にいる女性)は金髪で青い目
現実の私は日本人だからもちろん黒髪で茶色の目
でも、これは鏡…つまり目の前の人物は私


｢違う…これは夢、そう夢…｣


コンコン

静かな部屋にノック音が響く
誰かがこの部屋に入ろうとしている？
急に怖くなってどこかに隠れたいけど、残念ながら今の私にそんな余裕はなかった


｢ソフィア、入るわよ｣


この声は…さっきから何度も聞いた、マーサの声
ｷﾞｨｨと音を立てて扉が開かれる


｢まだ居たのね、朝食の時間よ｣


…お母さん、お父さん、どうしよう
私違う世界に来ちゃったみたい

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