四十四話 ページ46
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「貴方…たった一日で進展ありすぎでは?」
「私もビックリですね…」
三日目、周りからの白い目に耐えながら朝食を取ってささっとハンター館に向かい、今現在リッパーに現状報告をしていた
イライにバレたこと、あの試合の後エマと喧嘩?をしてしまったこと、ナワーブと出会ったけど何故かパニック状態になり、そのまま別れたこと
今思うと、一日に多くのことが起きすぎて心が持たない
今朝もエマと会ったけど会話は出来なかったし…
「毎日こんなのだといつか倒れる気がするので、しばらくはのんびりしたいですね…いつ帰れるかも分からないし」
「あぁ、そういえば貴方は別世界から来たんでしたっけ?不運ですね…もしかすると、本物のソフィアさんは今貴方になってるかもしれませんよ?」
「まっさかー!そんなわけ…」
「…」
「「…有り得る」」
え待って世界も時代も全く違う人が私になってるの?え?待って嫌なんだけど
「終わった…私の大学生活」
「大学…」
すると"大学" という言葉にリッパーは何故か反応し、何かを思い出すように顎に手を当て言った
「そういえば、心眼は大学の学費を求めてここに来たんでしたっけ」
「確かそうでしたね。…って、何で貴方がそんなこと知ってるんですか」
荘園に来た目的は人によって様々だろう
ある者はお金を求めて、ある者は物を求めて、ある者は人を求めて
…で、そんなプライベートな事情を何でハンターが知ってるのって話になる
「…」
(それはこっちのセリフなんですけどねぇ…)
「彼女本人がそう言っていたんですよ。私はそれをたまたま覚えていただけです」
…確かに、サバイバーとハンターが一緒にいるのはちょっと珍しいだけで悪いという訳では無い
特に美智子さんやマリーさんのような穏やかな女性ハンターとなれば親しみやすいだろうし
「まぁそういう事にしておきますよ」
「…はぁ。話を戻しますが、心眼と何か会話をするチャンスが欲しいんでしょう?
図書館へ行けば本は沢山ありますし、大学や点字の本でも持っていけば言葉のキャッチボールぐらいは出来るんじゃないんすか?」
問いかけているのにもかかわらず答える暇を与えてくれ無い…まぁいいや
一応ちゃんと考えていたらしく、丁寧にアドバイスをくれる
「図書館…分かりました、行ってきます!」
ビシッと敬礼をして図書館まで全力疾走する
そんな私をリッパーは遠目に見て、こう思ったらしい
(…不安でしかない)
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いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい!応援しますね! (2021年12月8日 6時) (レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです!前作から来ました!今作も更新頑張ってください!応援してます! (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水1000 - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です! というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます! ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
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