三十七話 ページ39
・
「"解読中止!助けに行く!"」
チャットを送りながら全力で走らせる
オフェンスが即救をしたせいで寸止めまで行かなかった
…なるべく4通させたいし、二人のどちらかに引き継ぎをしてもらって私達が救助に行くしかない
「"私を助けなくていい!"」
再びエマから見捨ててとチャットが送られる
もちろん私は無視する
こっちに有利な状況を作らないといけない
だから今、エマを飛ばすわけにはいかない
「見えた…あそこだ」
リッパーの視界に入らないようにしゃがませる
耳鳴り範囲に入ってるから気をつけないと…
「"暗号機解読進度78%"」
誰かがあそこの引き継ぎをしてくれたらしい
解読進度のチャットが送られてきた
パッと後ろを振り向かせると、心理学者が暗号機を回しているのが目に入る
あと約20%…九割救助をすればギリギリ間に合いそう
今の椅子のゲージは6〜7割
霧の刃は絶対に避ける。救助狩りをされたら優勢を保てなくなる
「よし、行くぞ」
「えぇ」
椅子のゲージが九割になった所でバッと飛び出す
リッパーは少し嫌そうな表情を見せ、"また貴方ですか…" と呟いた
「エマ、今助ける!」
「フィオナさん…」
エマは祭司の名前をポツリと呟いた
…まぁ、私の名前なんて呼んでもらえないよね
_操作しているのは私なのに
なんて考えてしまった私は最低だ
そんなどうでも良いことを考えていた時
エマはフィオナに視線を向けたまま再び口を開いた
「っ、ソフィアさん……!」
「…!」
半泣き状態になりながら私達二人の名前を呼ぶエマ
"私を助けなくていい!"っていうチャットを送っておいてもやっぱり本心は助けて欲しいんだな…
「"暗号機解読進度90%"」
「悪いですが、救助狩りさせてもらいますよ」
リッパーは左手を大きく振りかぶると霧の刃を出す
避けないと…!
「…くそ、まずいぞソフィア。ゲージが…もう…」
「え?」
慌ててエマの椅子のゲージを確認すると、もう飛ぶ寸前になっていた。…っく、一か八か霧を食らって救助するしかない
「まぁ、そうするしかないですよね」
リッパーはそれを読んでいたのか、もう一度攻撃を仕掛ける。霧の刃は硬直がほとんどないんだった…!
「うあっ…!」
「フィオナさん!」
合計二回のダメージ、ダウンしてしまう
判断ミスだ、もっと早く動き出しておけば…
(いや、恐らく…)
ダウンして約一秒後
大きな音がマップ中に鳴り響いた
ウウウウウ!!!
((通電…!))
171人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい!応援しますね! (2021年12月8日 6時) (レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです!前作から来ました!今作も更新頑張ってください!応援してます! (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水1000 - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です! というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます! ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ