十一話 ページ13
・
「…こ、こんにちは」
今この場にいるハンターは三人
一人目は私の後ろにいる白無常さん
二人目は泣き虫 ロビーくん
三人目は芸者 美智子さん
…まだ平和な人達でで良かった
「白のお兄ちゃん、その人だーれ?」
沈黙を破るように、ロビーくんが口を開いた
こてんと首を傾げるその様子はめっちゃ可愛いです
「ここに迷い込んだサバイバーですね」
「でも、僕その人見たことないよ?」
…あれ、見たことない?
多分ソフィアは何度も試合に出ているはず
なら試合中に見る機会はあった…はず?
いや待てよ。そうだソフィアは特質のせいで直接試合に出ないんだった。
「お姉ちゃん、名前は?」
「ソ…」
ソフィアと言おうとした時、良い案が浮かんだ
ハンターはソフィアを知らない。なら、ソフィアと名乗る必要は無いのでは?
確かに見た目はソフィアだけど、中身はA。
ソフィアしてでは無くAとして皆と仲良くしたかった。相手はハンターだけど、今ならその願いを叶えられるのでは?
「ソ……そうだね、私の名前は天月 Aだよ」
あ…そういえば外国出は名前が先に来て、ファミリーネームがあとから来るんだっけ…
「Aが名前で天月が苗字…ファミリーネームだよ」
ロビーくんは身近にいる日本人が美智子さんしかいなかったからか、変なの〜と呟いた
「僕はロビー!よろしくね、Aお姉ちゃん!」
ロビーはパァァアっと効果音がつきそうなぐらいの笑顔でそう言ってくれた
そう、この世界に来て初めての笑顔
この世界に来てから向けられた表情は無表情・恐怖・嫌悪・愛想笑い、どれも良い感情ではなかった
だからかな、こんななんてない会話がとても楽しくて、嬉しくて、心が満たされて行った
「そういえば私も自己紹介をしていませんでしたね。
私は白黒無常の謝必安です。本当はもう一人いるんですが、いつか会って欲しいですね…」
もう一人は恐らく黒無常…范無咎の事かな
そして最後に美智子さんが自己紹介をした
「うちは美智子っちゅうねん。よろしくなぁAちゃん」
「はい!よろしくお願いします」
すると美智子さんは私の顔を少し見たあと、疑問を口にした
「容姿は日本人には見えんけど、ハーフなんか?」
…まぁ、当然の疑問だよね
ソフィアってヨーロッパの人達みたいな容姿をしてたから多分ヨーロッパ出身なんだよね
さて、どう誤魔化すか
170人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい!応援しますね! (2021年12月8日 6時) (レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです!前作から来ました!今作も更新頑張ってください!応援してます! (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水1000 - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です! というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます! ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ