185.2回目 ページ5
無一郎の長い髪が顔にかかる。
私はそれを避けずに、無一郎から視線を逸らせずに見つめている。
「東雲のことがあったから、我慢してたのに…。
本当は今日だってずっとしたかったよ。
だって、隣にずっとAがいるんだよ?
普通するでしょ、普通。」
『む、無一郎?』
「でも、できない。
分かる?
傷付けたくないし、嫌われたくないから。
口はダメだって分かってるから、それ以外の場所って考えたけど、できないの。」
『ねぇ、ちょっと…。』
「でも、そんなこと言われたら、したくなるでしょうが!」
話しかけても、自分のことで必死なのか聞く耳持たず。
またブツブツと何かを言っている。
その度に髪が顔を撫でるのでくすぐったい。
『無一郎ってば。』
痺れを切らした私は、無一郎の頬に手を伸ばした。
触れると、やっと彼は口を閉じた。
「もうっ、何?」
『気を遣わせてごめんね。』
ギシッとベッドが軋む音。
私は体を起こし、無一郎の髪を耳にかけた。
ああ、ダメだ、震える。
でも、私だって無一郎とキスしたかった。
大丈夫、大丈夫。
『傷付いたり、嫌いになったりなんかしないから…。』
____自分からのキスをするのは2回目だった。
186.心の声 〜無一郎side〜→←184.キス魔なのに…
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ひろか - あーー!もーー!興奮が収まりません!ちょくちょく出てくる原作の台詞とかもう最高でした!刀鍛冶編の「おい、いい加減しろよ、クソ野郎が。」の台詞には赤面でした!刀鍛冶編で、私の中で、top3には入る台詞だったのでもーあーあーって語彙力がなくなりました。 (3月9日 0時) (レス) @page47 id: 57ea2d5713 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - 海斗から助けた所がものすごくかっこよくてもっと無一郎の事好きになりました♥️ (2023年5月8日 11時) (レス) @page44 id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 完結おめでとうございます!!(終わってほしくないよぉぉぉぉ)とっっっっっっってもオモシロかったです!! (2021年6月8日 14時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
むむいむい君 - 完結おめでとうございます。いやもうマジで無一郎最高すぎる終わらないでーー (2020年12月12日 2時) (レス) id: fa7814fbb8 (このIDを非表示/違反報告)
無一郎 - 完結おめでとうございます!あの...また新しく無一郎くんの小説書いてもらえますか? (2020年11月21日 3時) (レス) id: 16e352d00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年8月9日 19時