212.別れて ページ32
連れてかれた先は、スーパーの近くの公園。
ここには屋根付きのベンチがあって、そこに私と海斗は座った。
「雨、降りそうだな。」
海斗の言う通り、雲行きが怪しい。
そういえば、天気予報で夕方頃から雨だって言って___「で、俺と付き合ってよ。」
目を丸くして海斗を見て、すぐに視線を逸らした。
『っ…無一郎と付き合ってるから無理だって…。』
「じゃあ別れて。」
突拍子もない言葉に、言うことが思い浮かばず、ただ呆然と海斗を見つめた。
「アイツ、女遊び激しかったじゃん?
それなのに今さら誰かを好きになるって絶対に無理だって。
A、いつか捨てられるんじゃね?
俺なら幸せにできるって。」
海斗の言葉にカチンと来て思わず立ち上がり、太ももの上に置いていたカバンがドサリと音を立てて落ちた。
『そんなことないし、浮気した人にそんなこと言われたくない…!
そもそも、こんなストーカーみたいなことして、好かれると思ってるのが大間違いだから…!
これ以上海斗のこと嫌いになりたくないから、もうこんなことやめて!』
勢いのまま、思っていることを全部ぶつけた。
息が上がって肩でゼェゼェと息をする私を、海斗は平然と見ていた。
そして、ニヤッと笑ったかと思うと立ち上がり、ズンズン私の方へ近付いてきた。
「……別に好かれなくてもいいけど、俺のものにする方法はいくらでもある。」
私の両腕をすごい力で掴み、ベンチに無理矢理押し倒してきた。
ゴンッと嫌な音と共に頭に激痛が走り、痛みに顔を歪ませる。
『いった…。』と言っている私を無視し、服の中に手を入れてきた。
『海斗っ…!!
やめて!!』
「既成事実さえ作れば、俺のものだろ?」
『絶対に嫌!!!』
「___何してんの?」
213.いい加減にしろよ→←211.着信と中途半端なLINE 〜無一郎side〜
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ひろか - あーー!もーー!興奮が収まりません!ちょくちょく出てくる原作の台詞とかもう最高でした!刀鍛冶編の「おい、いい加減しろよ、クソ野郎が。」の台詞には赤面でした!刀鍛冶編で、私の中で、top3には入る台詞だったのでもーあーあーって語彙力がなくなりました。 (3月9日 0時) (レス) @page47 id: 57ea2d5713 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - 海斗から助けた所がものすごくかっこよくてもっと無一郎の事好きになりました♥️ (2023年5月8日 11時) (レス) @page44 id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 完結おめでとうございます!!(終わってほしくないよぉぉぉぉ)とっっっっっっってもオモシロかったです!! (2021年6月8日 14時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
むむいむい君 - 完結おめでとうございます。いやもうマジで無一郎最高すぎる終わらないでーー (2020年12月12日 2時) (レス) id: fa7814fbb8 (このIDを非表示/違反報告)
無一郎 - 完結おめでとうございます!あの...また新しく無一郎くんの小説書いてもらえますか? (2020年11月21日 3時) (レス) id: 16e352d00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年8月9日 19時