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196.君のためなら… 〜無一郎side〜 ページ16

あのキーホルダー、付き合ってた時にAがあげたものらしい。
それをポストに入れて怖がらせるなんて、いい加減にしろよ。



「じゃあ、帰りもお願いします。」

『うん、任せて。
行ってらっしゃい。』



Aをバイト先まで送り、ヒラヒラと手を振った。
…さぁ、行くか。

____________

「次は時透からの呼び出しか。」



席には東雲が既に座っていて、俺の姿を見るとニコニコと微笑んできた。
それすらもイライラしてしまうので、できるだけ見ないようにして席に座った。



「いきなり電話かかってきてビックリしたわ。
んで、何か用?」



俺はため息をつき、カバンの中からキーホルダーを取り出した。
東雲はそれを見て驚くかと思えば、「あぁ。」と納得したような声を発し、ニヤニヤと微笑んだ。



「ポスト、いっぱいだったなぁ。
あの部屋に帰ってねぇだろ?
どこ行ったんだ?」



俺の部屋にいるってこと、気付いていないようだ。
安心して、俺も思わず口角が上がってしまう。



『さぁ?』



挑発するように言うと、東雲はピクッと眉を動かし、机の上に置かれたキーホルダーを乱暴に取った。
イラついているのが分かりやすい。



『死んでも教えない。
もし見つけても、指一本触れさせないから。』

「はぁ?
騎士(ナイト)様かよ。」

『Aのためだったら騎士にもなれるし、悪魔にもなれる。
というか、何にでもなれるから。』

「こっわ。」



東雲は苦笑いを浮かべ、席から立ち上がった。
この場から逃げるつもりだろうけど、そんなことさせるわけない。



『まだ俺の話終わってないけど?』



満面の笑みを浮かべ、東雲の腕をガシッと掴んだ。
彼は目を見開き、「チッ…。」と舌打ちをした。



『何にでもなれるってことは、Aのためなら何でもするってことだから。
これ以上Aを傷付けることしたら…いい大人なんだから分かるよね?』

「だっる。」



東雲はそう吐き捨て、俺の腕を振り解いて店を出て行った。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , ふろふき大根   
作品ジャンル:恋愛
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ひろか - あーー!もーー!興奮が収まりません!ちょくちょく出てくる原作の台詞とかもう最高でした!刀鍛冶編の「おい、いい加減しろよ、クソ野郎が。」の台詞には赤面でした!刀鍛冶編で、私の中で、top3には入る台詞だったのでもーあーあーって語彙力がなくなりました。 (3月9日 0時) (レス) @page47 id: 57ea2d5713 (このIDを非表示/違反報告)
優衣 - 海斗から助けた所がものすごくかっこよくてもっと無一郎の事好きになりました♥️ (2023年5月8日 11時) (レス) @page44 id: 95d1cd5894 (このIDを非表示/違反報告)
もろん - 完結おめでとうございます!!(終わってほしくないよぉぉぉぉ)とっっっっっっってもオモシロかったです!! (2021年6月8日 14時) (レス) id: 2c8540451a (このIDを非表示/違反報告)
むむいむい君 - 完結おめでとうございます。いやもうマジで無一郎最高すぎる終わらないでーー (2020年12月12日 2時) (レス) id: fa7814fbb8 (このIDを非表示/違反報告)
無一郎 - 完結おめでとうございます!あの...また新しく無一郎くんの小説書いてもらえますか? (2020年11月21日 3時) (レス) id: 16e352d00b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔夜 | 作成日時:2020年8月9日 19時

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