第四十九話 ページ48
「伏黒くん!…釘崎さん、先輩達に連絡を!」
「わ、分かったわ!」
急いで伏黒君の吹っ飛ばされた所へ急ぐが既に伏黒くんは何発か殴られたあとだった。
東堂はもう一発攻撃を入れようとし、伏黒くんもそれに対抗しようと迎撃体勢をとった。
「待て東堂!」
その瞬間どこからともなく飛んできたパンダ先輩のパンチが東堂の顔にクリーンヒットした。
「なんで交流会まで待てないの!」
パンダ先輩は東堂に説教をたれるが東堂は聞く耳をもたず、しまいには用は済んだと言い放った。
「一条よ。お前の実力は交流会でしっかりと見させてもらうぞ。」
「……は?……あ、はい」
なんでこの人はこんなにも清々しい顔をしているんだろうか…人のこと吹っ飛ばしておいてそんな顔できるか普通。
「あ、そういえば釘崎さん!あっちに禅院さんと一緒だ……」
「大丈夫。あっちには真希が行ったから。」
パンダ先輩の言う通り、先程の自販機の前に戻ると真希さんと釘崎さんがいた。
ただ、さっきと違うのは釘崎さんのジャージに穴が結構空いていた。
「A、お前よくも特訓すっぽかしてくれたな。」
「ち、違うんです真希さん!べ、別の大事な用事が入って!」
「言い訳なんかいらねぇよ。今からAはいつもの十倍特訓メニュー増やすから。」
「そ……そんな……」
翌日、僕は真希さんに殴られたせいでパンパンに顔が腫れ、全身の筋肉痛のせいでまともに動けなくなりました。
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「いたた…」
昨日、真希さんにやられた傷が少し痛む。
それにしても、昨日の東堂っていう人はあれで僕より階級は下なんだよな……
言ってみればあの人は実力で、僕はただの呪いの特級であって実力で特級と認められているわけじゃない……もっと頑張らないと。
その時部屋の扉からノックが聞こえた。
「…どうぞ」
「やぁ!昨日はありがとね」
客人は五条先生だった。
「あれから悠仁も修行への打ち込み方が変わってね。すごく成長してるよ。」
「そうですか……それなら良かったです…」
「……元気なさそうだけど、どうかしたのかい?」
五条先生はまた僕の心を読んでいるかのような質問をなげかけてきた。
「……昨日、東堂さんに襲われた時伏黒君の事を守れませんでした……あのスピードに僕は一瞬怯んでしまったんです。
僕は特級呪術師で東堂さんよりも階級は上だから東堂さんよりも強くなくちゃいけないのに……」
「そんな事気にしなくていいんだよ。」
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作者名:ハクスイ | 作成日時:2019年7月2日 5時