Ep.２２ .一部回想 ページ22
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『･･････』
「･･････」
お互い、なにも喋らない。
元々二人ともよく話すタイプでもないので、智司とのこの空気感は慣れている。
なんとなくぼんやりと、“ チンピラ病院送り伝説 ” のことを思い出す。
元々、私が他校のスケバンに喧嘩を売られていて。
“ あと2回 揉め事を起こしたら夏休み補習 ”
と担任に釘を打たれていたから、その喧嘩を買うつもりはなかった。
果たし状やら何やら送り付けられてきても全て無視していると、
他の真面目な生徒にまで絡みだして。
さすがにそれは見逃せなかったから
夏休み返上も覚悟した上で その喧嘩を買うことにした。
いざ、呼び出されたその場に行ってみれば。
そこにいたのは、たった5人ぽっちのスケバン。
そんなのに負けるはずもなく、全員叩きのめしてその日は帰った。
･･･それで、終わりだと思っていた。
数日後。
クラスメイトが、顔に傷をつけて登校してきた。
翌日も、その翌日も。
日に日に増えていく怪我人に、たまらず誰にやられたか聞くと。
はじめはみんな答えなかったけれど、
私がしつこく聞いていくうちにこの間のスケバン達だ、と答えて。
もう夏休みがどうとか頭になかった。
私に喧嘩を売ってきていたのに、
他の子達まで巻き込んで怪我を負わせた奴等が許せなくて。
呼び出された場所へ向かうと、
待ち構えていたのはスケバンではなくどう見てもチンピラ。
“ 嵌められた ” とすぐに気付いたけれど
それ以上に腹が立っていて。
冷静に考えればたかが中学生女子ひとりが
大の男6人相手に敵うわけもないのに
私はそれを相手にしようとして。
当然、勝てるわけがなかった。
朦朧とする意識のなか、“ マワされて終わりか ” なんて頭だけは冷静に働いていて。
気持ち悪くて仕方がなかった。
名前すら知らない男共に好き勝手にやられているのに、体がまったく動かない。
泣いたって誰も助けにきてくれない。
死んだ方がマシなんじゃないかとすら思った。
─────バァン･･･ッ！！
突然、爆音と共に薄暗い倉庫に光が射した。
逆光でそいつの顔は見えない。
そいつは何も言わずに倉庫の中に入ってきたかと思えば、ものの数分でそいつらを蹴散らしてしまい。
ひとりずつ、確実に。
元の顔がわからなくなるくらい腫れ上がってもただひたすら、殴り続けていて。
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くま(プロフ) - 面白いです！あの少年との絡みが気になるんですけど、続きってないんですか？ (2022年7月13日 23時) (
レス) @page33 id: 65408d9878 (このIDを非表示/違反報告)
のて - 今井さんオチがいいです！これからも応援してます！ (2020年9月6日 22時) (レス) id: 33a7fd7eb5 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - うっ！よき！あのできれば片桐くんオチでお願いします………続き待ってます (2020年8月19日 13時) (レス) id: 15ac95c4ae (このIDを非表示/違反報告)
アミ(プロフ) - 私的には片桐くんオチがいいです。更新止まってるけどすごく面白いので続き楽しみにしてます！ (2019年8月30日 14時) (レス) id: f2af3865a5 (このIDを非表示/違反報告)
ちはな(プロフ) - 今井さんオチがいいです！！お願いします！！私今井さんのこと大好きなので！！この作品ほんとに面白いです！！更新楽しみにしてます ！ (2019年4月18日 19時) (レス) id: 761b774a5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しぃも | 作成日時：2019年3月26日 11時
