すのおやこ5 (ページ28)

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『ちょ、涼太、』

涼太が俺の腕を引いて行った先はあの3人のところ

dt『うちの翔太可愛がってくれたのどれ？』

そう言うと、2人がじっと主犯を見つめる

"え、俺だけじゃねぇじゃんお前らも言ってだろ！"

dt『別に誰が言ったとかどうでもよくてさ。』

dt『翔太いい子だから、ちゃんと口で言えば直してくれると思うけどね。裏垢でわざと見えるように書くのはちょっと意地悪じゃない？てかそもそも裏垢って見えるように書くもんじゃないと思うんだけど。直接言えないなら本人に見えないように努力くらいしたらどうかな。』

まくしたてるようにそう言った涼太に俺を含めみんな言葉が出なくて

sk『ちょっと涼太、みんなビビってるよ笑』

そう言いながら笑う佐久間も目は笑ってなくて

sk『てめぇらみたいなバカ、翔太と話す権利もねぇから。二度と関わらないであげてくれる？』

kj『他人のこと言う暇あるんやったら自分磨きでもしときや？…あんたここにおにぎりの海苔ついてんで。』

3人は言葉も出ないみたいで顔を赤くして部屋を出ていった

『ちょ、ほんと何してんの、バカかよ…』

dt『翔太を守るためなら馬鹿になってもかまわないよ。』

sk『そうそう！アイツらよりはマシっしょ！』

kj『そんなん当たり前やで！』

父ちゃん、俺諦めずに学校行ってよかった

本当の友達ってこういうことなんだな

その日、帰ってから父ちゃんに話すと、アイツら派手にやったなあ〜なんて笑っていて

｢いい友達持ったじゃ〜ん、さすが俺の息子｣

『うるせぇよ笑』

｢逃げるのも立ち向かうのも、強さなんだからね。限界きたら好きに休みな。でも卒業できる範囲でな。｣

それからちょっと、人のことを信用出来なくなって苦しい日もあったし

どうしても家から出たくない日もあったけど

父ちゃんも涼太も佐久間も康二も

みんなが俺を肯定して見守ってくれた

いじめられてその場から逃げる勇気も、逃げずに立ち向かう勇気も、どちらも同じ強さなんだな、と思う

｢またひとつ、強くなったなあ、翔太｣

そう言って父ちゃんに褒められたからなんでもいっか！

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