ヤンデレ乙女ゲームのヒロインに成り代わったけど。【鬼滅の刃】

「....」 ページ21

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「Aさん、これどうぞ。」


「ナホちゃん有難う」


踵を返していつの間に用意したのか、新たに与えられた部屋にて私とナホちゃんは居た。

どうぞ、と言われてつい反射的に受け取った塗り薬に、心が暖かくなる。


「胡蝶さんだよね」

「はい！まだAさんの傷は治ってないので！」

そう言って彼女は私に背を向けて歩き出す。小さな背中から沢山の洗濯物がはみ出してて、態々抱えたまま来てくれたナホちゃんに感謝する。


ナホちゃんが部屋を出ていったのを確認して塗り薬を塗ろうと、自分の着物を脱いだ時、




(…これ)




グロッキーな色で虫刺されとも言える大きさの痕が傷口のすぐ側に見えていた。


そこで嫌な予感がピンッとする



昨日の診察室で胡蝶さんは私の肩をみて苦しそうに顔を歪めていた。


あの時の私は傷口のことかな。と思っていたが、もしかして




「…態々言わないでくれたんだ」





じわじわと目頭が熱くなって手の甲で目を抑える。複雑で凄く悲しくて、昨日の出来事がさっきの出来事のように鮮明に映り出す。



「いけない、いまはちゃんとしなきゃ」



狂気に染った煉獄杏寿郎を撃退出来たんだ。大丈夫、この根性さえ持ち合わせていれば他の攻略対象だって1発でぶん殴ってやる！！！




ｺﾝｺﾝ




「Aさん、失礼します」



「アオイちゃん」




「水柱様からです」


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気まぐれに、嗜み程度に筆をとる。【鬼滅の刃】【イラスト集】

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