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風邪から完全復活し、助っ人として働くのも残すところ本当に数日。
身辺整理と言ってはなんだけど自分のメイク道具などと言った荷物を、持ち帰るために持ってきた大きめの袋に入れる。
立つ鳥跡を濁さず
荷物整理が終わったら今日は仕事早く終わるしお礼用のお菓子を買いに行こう。
何も無いと思っていた私を認めて、支えて、育ててくれた精一杯の恩を返したいから少し奮発しよう。
この前スングァンさんがオススメって教えてくれたカフェのマドレーヌ…あ、でもそれだとスングァンさんが食べ慣れてるからダメか…
じゃあミンギュさんが好きだと言ってたあのケーキ屋の…あ、だからミンギュさんが食べ慣れてるからダメなんだってば…
考えれば考えるほど、私がオススメしたい店や美味しいと思った店はメイク中に暇潰しにメンバーの皆さんが口うるさくオススメして来た店ばかりなんだ。
『全部あの人達じゃん』
全部あの人達だ。
どこまで私の記憶に染み込めば気が済むんだろう。どこまで私を……
SC「あ、Aちゃん体調大丈夫？」
後ろから聞こえてきた声に振り返ろうとしたけど、寸前で首が止まる。
冷たく感じる頬と独特のツーンとした鼻の感覚で、自分が今どんな顔をしてるのか嫌でも分かってしまった。
『あ、大丈夫です。ご心配おかけしました』
SC「いやぁジョンハンがおチビが死んじゃう！って泣きそうになりながら騒いでてさ〜。この後顔合わせたら治ったって報告してあげて？ジスも自分のせいだって落ち込んでたし」
『分かりました』
流石に無視するわけにもいかない。かと言って泣いてる顔を見せるわけにもいかない。
選んだ私の最善の道は後ろ向きながら話すという傍から見たら恐怖でしかない行為だった。
エスクプスさんは不審に思ったのか、後ろに回って顔を覗き込もうとして来たので次はシュッと前を向く。
SC「え、ど、どしたの？」
『いや、風邪の後遺症なのか今日は首が言う事聞かなくて』
SC「それ重症だよ！？」
エスクプスさんが回り込む度に渾身の力で首をグイグイ動かしていたら、突然エスクプスさんの両手がニュっと伸びてきて私の頬を包んだ。
SC「やっと目合っ…え？」
込み上げた恥ずかしさから何故か余計に涙が出てきて、これは多分だけどそろそろ鼻水も出る。あ、出た。
タダでさえブスなのに泣いたらもう彼等からさたら顔面凶器であろう私の顔はさらに醜くなっていく。
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よん(プロフ) - 素敵な作品で一気に読んでしまいました！更新楽しみにしています！！ (4月2日 18時) (
レス) @page34 id: 17dcf2bc33 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - 更新楽しみにしてます！！ (12月2日 0時) (レス) @page34 id: 70f217a4be (このIDを非表示/違反報告)
犬飼いたい(プロフ) - 更新ぜひ..！！よろしくお願いします！！ (8月8日 0時) (レス) @page34 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 続きが気になりすぎます！！更新楽しみにしてます (7月27日 21時) (レス) @page34 id: 697dde3f4a (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 一気見してもうハラハラして次が待てませんんんん！うそです、無理しないでゆっくりでいいので更新待ってます！ (7月2日 4時) (レス) @page34 id: d5c63dc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2022年9月24日 20時
