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細い髪は雨に濡れてさらに細くなっていた。
メイクも崩れてしまっているが今は仕方ない。とりあえずバスタオルでジョシュアさんを包むと、少しだけ体の震えが治まった。
『意外と新しい建物ですしキッチンも使えそうですね…あ、コーヒーありました！飲みますか？』
JS「大丈夫」
『じゃあコーヒー入れますね』
JS「人の話聞いてる？」
とりあえず彼を温めないといけない。
お湯を沸かしている間も摩擦の熱を使って温め続けるけど、流石に暖房も無い場所では早々には体温は上がらない。
『流石にお湯かけるのはダメですよね』
JS「…ふっ…ダメに決まってるじゃん」
あ、笑った。
やっぱり自然な笑顔のジョシュアさんは普段より美しさが増すというかなんと言うか…
そんな事を考えてる間にコーヒーが出来上がり、ジョシュアさんに手渡すと少し戸惑いつつも受け取ってくれた。
『スアオンニがバスタオル用意してくれたんですけど本当に凄いですよね。』
JS「あの人は用意周到だから」
『凄い人ですよね。気が利くし可愛いし綺麗だし優しいしノリ良いし…本当に悪いとこないんですよ昔から』
JS「変わらないね、ヌナも」
温かいものを流し込んだからか、私もジョシュアさんも落ち着いていく。
先程とは打って変わって、ピリついていた空気が嘘のように解れていく。
『ジョシュアさん、昔の話をしていいですか？』
JS「昔の話？」
『私の昔の話です。今でこそ、昔よりは少しだけ強くなれたんですけど昔は本当に泣き虫だったんです私。人に嫌われるのが怖くて顔色ばかり伺って、言いたいことも言えませんでした。面白くないけど周りに合わせて笑って、気持ちを押し殺すことが正しいって思ってたんです』
ジョシュアさんの悩みなんて、一般人の私にはきっと分かりきることは出来ない。
でも何もしないのは違う気がして、相談なんてして貰えるとは思ってないけど少しだけでもこの話を聞いて気持ちが軽くなってくれればそれで良いから。
JS「…うん」
『その時期に罰ゲームで告白してきた人と流れで付き合うことになったんですけど、私初めての彼氏に馬鹿みたいに浮かれて1人ではしゃいじゃって…ネタばらしされた時に怒りと恥ずかしさで泣きたいのに、周りが“ノリだから”って言うから…笑うしかなかったんです。』
心が壊れそうだった。
でも笑わなきゃ嫌われるから、と自分の気持ちを殺して笑った。
そうしていく内に私の心は壊れていった。
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よん(プロフ) - 素敵な作品で一気に読んでしまいました！更新楽しみにしています！！ (4月2日 18時) (
レス) @page34 id: 17dcf2bc33 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - 更新楽しみにしてます！！ (12月2日 0時) (レス) @page34 id: 70f217a4be (このIDを非表示/違反報告)
犬飼いたい(プロフ) - 更新ぜひ..！！よろしくお願いします！！ (8月8日 0時) (レス) @page34 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 続きが気になりすぎます！！更新楽しみにしてます (7月27日 21時) (レス) @page34 id: 697dde3f4a (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 一気見してもうハラハラして次が待てませんんんん！うそです、無理しないでゆっくりでいいので更新待ってます！ (7月2日 4時) (レス) @page34 id: d5c63dc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2022年9月24日 20時
