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A side
ドユン「これは差し入れ。これは弁当。これはお小遣いと御守り」
スア「ちょっとドユン！アンタ少しはA離れしなさいよ！て言うか私もアンタの妹なんだけど？私にもお小遣い寄越しなさいよ」
ドユン「お前は早く仕事戻れよ」
スア「最後までムカつく男っ…」
あの日、ドユンオッパは沢山泣いて最後はスッキリした顔をしていた。
殴られるのを覚悟で婚約は白紙に。元々御相手の方も乗り気じゃなかったから円満に破談になったらしい。
その後は泣きながら駆けつけたスアオンニに首もげるくらい撫で回され、ホテルにはドアの修理費を請求されたけどドユンオッパが「俺のせいだから」と全額払ってくれた。
それから数日後にオッパは突然「俺、ヨーロッパ行く」なんてまた突拍子も無い発言をしてスアオンニと叔父さん叔母さんに怒られていたけど、幸せそうに笑っていた。
スア「本当に行くの？パティシエの勉強なら韓国でもできるじゃん」
ドユン「誰かのために作るケーキに施す技術は多いに越したことはないし、本場を見てまた1から学び直したい。頑張ってるAを見たら俺もまた頑張りたくなったしさ」
優しく私の頭を撫でる手に迷いは無かった。
最後の最後までオッパはやっぱりカッコイイ人だ。
ドユン「じゃ、俺そろそろ飛行機の時間も迫ってるし空港行くわ」
スア「うん、頑張って来てね。A、仕事はコッチで何とかしておくし空港まで見送りに行って来ても…」
ドユン「いや、いいよ。それに空港にまで行ったらどうせA泣くだろうし」
物凄く子ども扱いされてはいるけど、間違いじゃないから訂正もできない。
もう頻繁にオッパには会いに行けない。もうしばらく頭を撫でてもらうこともできない。
あ、ヤバい涙出てきた。
『…行ってらっしゃい』
ドユン「会社での見送りなら泣かないと思ったのになぁ」
『泣ﾞいﾞてﾞなﾞいﾞ』
ドユン「時差はあるけどできる限り電話は出るようにするし、長期の休みには帰って来るよ」
最後にオッパに抱き着くと、やっぱり寂しさが込み上げてきて余計涙が出た。
止めようとしても止まらなくて、泣き続ける私にオッパは困ったように笑った。
ドユン「行って来ます」
スア「はいよ」
『行ってらっしゃい！』
こうしてドユンオッパは新しい世界を見るため、新しい技術を得るためにヨーロッパへ旅立った。
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よん(プロフ) - 素敵な作品で一気に読んでしまいました！更新楽しみにしています！！ (4月2日 18時) (
レス) @page34 id: 17dcf2bc33 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - 更新楽しみにしてます！！ (12月2日 0時) (レス) @page34 id: 70f217a4be (このIDを非表示/違反報告)
犬飼いたい(プロフ) - 更新ぜひ..！！よろしくお願いします！！ (8月8日 0時) (レス) @page34 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 続きが気になりすぎます！！更新楽しみにしてます (7月27日 21時) (レス) @page34 id: 697dde3f4a (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 一気見してもうハラハラして次が待てませんんんん！うそです、無理しないでゆっくりでいいので更新待ってます！ (7月2日 4時) (レス) @page34 id: d5c63dc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2022年9月24日 20時
