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『ごめんなさいジョシュアさん、私やらなきゃいけない事見つけました！お茶はまた今度！』
ポカンとしているジョシュアさん(プロのアイドル)をメイク室に置き去りにして元来た道を走って戻る。
タクシーを使おうにも今月の残高もう少ないし、何より道が渋滞してる。
自分が女だということを忘れたように、必死に足を前へ前へと運ぶ。
こういう時、走るのが苦手な自分を恨みたくなる。運動神経を全て母体においてきた自分が恨めしい。
『ドユンオッパァァアアアア！！！』
煌びやかなホテルのロビーをも駆け抜け、先程のドユンオッパの部屋の扉を開こうとしても鍵が掛かっていた。
ノックをしても開けてくれない、なら叫ぶしかないじゃないか。
『ドユンオッパそこに居るんでしょ！？開けて！いや、開けろ！』
「お客様どうなさいました！？」
『ここのパティシエに用があるだけなんでお気になさらず！おい開けろペクドユン！そこに居るのは分かってるからな！開けないって言うなら…』
恐らくホテル側が私みたいな不審者を撃退するために使うさすまた。
それなら私はこのドアを壊すためにさすまたを使ってやる。
弁償はする、タクシー代ケチったし何とかなる。うん、多分。
とりあえず今この人を1人にしたらダメだ。
「お客様お待ちくださいドアが壊れ…」
『ぶっ壊してやるこんなドア！！』
「警備員を呼んでこーい！！」
ぶっ壊してやる、こんなドアも。ドユンオッパのプレッシャーも婚約も孤独も。全部私がぶっ壊してやる。
さすまたで叩く度、鈍い音を立てるドアはお金をかけてるホテルなだけあってなかなか打撃も与えられない。
ドユン「もう辞めな、A」
ドア越しに聞こえた声はあまりにもか細かった。
『じゃあ開けて。話をしよう』
ドユン「なんで？もう疲れたんだよ、何もかも。ほっとけよ、もう全部どうでもいい。ケーキなんか…パティシエなんか大っ嫌…」
『私はドユンオッパのケーキ好き。普通の生クリームだと甘過ぎて全部食べられない私のためにレモンを混ぜてくれたり、食べる人を想って気遣いが込められてるドユンオッパのケーキが大好き』
食べる度に美味しくなって、食べる度にどんどん進化していくのがオッパのケーキだ。
紛れもない、優しさの味は私が1番知ってる。私が1番オッパのケーキが大好きだから。
『だからケーキが嫌いって嘘、死んでも言わないで』
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よん(プロフ) - 素敵な作品で一気に読んでしまいました！更新楽しみにしています！！ (4月2日 18時) (
レス) @page34 id: 17dcf2bc33 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - 更新楽しみにしてます！！ (12月2日 0時) (レス) @page34 id: 70f217a4be (このIDを非表示/違反報告)
犬飼いたい(プロフ) - 更新ぜひ..！！よろしくお願いします！！ (8月8日 0時) (レス) @page34 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 続きが気になりすぎます！！更新楽しみにしてます (7月27日 21時) (レス) @page34 id: 697dde3f4a (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 一気見してもうハラハラして次が待てませんんんん！うそです、無理しないでゆっくりでいいので更新待ってます！ (7月2日 4時) (レス) @page34 id: d5c63dc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2022年9月24日 20時
