ヒーロー科と結界師2 (ページ38)

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「この森…もう少し調べた方がいい」

「今の成長力見たか？
モタモタしてるとますます増えるぞ」

「だからって無闇に滅しても追っ付かないでしょ
もっとやり方考えな！」

「ちっ」

(兄貴と同じこと言いやがる、とか思ってんだろうな)

さすが良守、いじければどんどん木を滅し始めた

『とにかく、二手に分かれて調べてみよう』

「うん」

「へいへい」

時音ちゃんと分かれて調べていくと、なんか気持ち悪いの見つけた

「俺、時音呼んでくる」

『うん』

少しすると、良守と時音ちゃんが走ってきた

『時音ちゃん、あれ』

ドリアのような、トゲトゲしたものが木の枝からぶら下がっている

「なんかヤバそうだよな、あの実」

「やだ、動いてる！」

「守香！あれはマズイ！」

『え？』

「とてつもない毒の臭いと…根元の木とは別モノの妖力…。しかもそれが少しずつ溜まってる…
ホラ、今のうちに滅しちまいな！」

『う、うん』

「早く!!」

金狼に急かされて慌てて滅する

『良守、どうする？』

「…うーん」

考え込む良守に、時音ちゃんが声をかけた

「応援を呼ぼう」

「え…」

「不確定要素が多すぎる。これはあたし達だけじゃ無理だ
早い方がいい。あたしはおばあちゃん呼ぶからあんたらも…ちょうど正守さんも帰ってきてるんだし…」

「やだね!!! あいつの手なんかぜってーーー借りねーーーー!!」

「バ…こんな時に何意地張ってんの!?」

「そうだよ。野郎は好きじゃねーが、強いぜ、まっさん。呼ぼうぜ、まっさん」

「呼びましょ、正守さん」

「だーーーー、うるせーーーー!! 俺がなんとかする!!」

「なんとかってどうすんのよ!?」

「この森全部囲む！」

「な…こんな大きいの滅却すんのにどんだけ力がいると思ってんのよ…!?」

「そりゃー滅する自信まではないけどさ、囲むだけならイケると思うんだよ」

「囲んでどうすんのよ!!」

「うん、ずっと考えてたんだけど…これって、燃えるんじゃないか？」

『どうなの、金狼？』

「ああ…。燃えるだろうね。こいつ、現世の木に寄生するタイプの妖だから…」

それはもう木のように燃えるさ、と言う

いや、これ木だから