元殺し屋はヒーローになる14 (ページ8)

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3人「ぐああああああああ!!!」

膨大な電気の奔流が電線を伝い、電柱の変圧器をショートさせて行く
それに従い、島の電気が次々と消えて行く

「さて」

雷よけに張っていた空気の壁を消し、ナインが活真たちを振り返る
真幌は怯えつつ、活真を庇い、カルマはそんな2人を守るようにして盾になる

行かせない

その思いで、3人でナインの足を掴んだ

「………い……行かせ………ない……」

「ま、まだ勝負は……終わって……」

『な………い！』

絶対行かせない
ヒーローに憧れを抱く活真に、その活真を心配する心優しい真幌を、大事な親友のもとになんか

「デク兄ちゃん……！」

「バクゴー……！」

「青子…」

行かせない、そうまた叫ぼうとした時、ナインに衝撃波で吹っ飛ばされた

歩き出そうとしたナインに地面をバァンと叩き、渾身の力で鋭利にした地面をナインに向ける

だがその時、ナインの体が揺れた

「うっ！うううぐぐぐ………」

(く、苦しんでる…？なんで)

「ナイン!!」

そこへ、仲間であろうスライスが現れうずくまるナインに駆け寄った

「しっかりして、ナイン」

「しょ、少年を…」

「わかったわ」

スライスがナインに言われた通りに活真に向かって行く
髪を刃に変化させて迫るスライスに背後から気配を消して指を向ける

「………おとなしくなさ……」

『それはこっちのセリフだ』

ガシッと首を掴み、変化させた髪の毛をひと束に巻き上げ、ライターの火を近づけさせる
押さえ込み、力を込めて首を絞める

息をしようともがくスライスを殺す寸前にまで締め上げる
安心しなよ、殺しはしない

けど、

『いたぶってやる』

ゴリッとスライスの背骨を折るように膝を突き付ければ、声にならない声を上げるスライス
仕込みナイフをスライスの背中に突き刺し近づいてくる気配に跡を任せようと深く刺しこむ

グチャリと抉ぐるようにしてナイフを動かせば、スライスは涙を流しながら叫び出す

『おっちね…バァカ』