元殺し屋はヒーローになる14 (ページ7)

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「なら、なおさらブッ潰さねーとなァ……！」

『っとに、物騒なヤツ』

人のこと言えないけどさ…
爆豪かっちゃんが立ち上がり、爆破でナインの元に向かうのと同時に動きやすい配置に足場を作って行く

向かってくる爪弾連射を地面の壁で防ぎ、爆豪かっちゃんは持ち前の反射神経で足場を交互に使ってジグザグに避けて距離を詰めて行く

「一度見せたもんが」

空気の壁を急転回して背後をとり、ナインが衝撃波を出そうとした手を振り飛ばしながら爆豪かっちゃんが言った

「この俺に通用するか！」

『バカ!!』

回転しながら懐に入ろうとした爆豪かっちゃんの目の前に、ナインの背中から現れた何かが襲いかかった
見たこともない巨大な生物が爆豪かっちゃんを下から突き上げた

それは、ナインの使い魔で、目も手足もなく尖った青い背骨が連なっている

大きく裂けた獰猛そうな口がどこか古代のサメを思わせる

「が！」

ナインが拳を握ると、使い魔が爆豪かっちゃんを咥えたまま地面はと激突させる

「ぐ、ぐぐぐ……が…あ"あ"あ"あ"あ"～……」

『爆豪！』

(アバラァ……持ってかれた………)

異常な痛みに呻く爆豪かっちゃんを助けるべくして、手を伸ばし分解しようとする
早く触れろ、じゃなきゃ爆豪かっちゃんが死ぬぞ

「く…くく………」

(動け……！)

(早く………!!)

必死に手を伸ばし、分解するために痛む体を叱咤して動かす
早く、早く！

「よく鳴く犬だ」

「……そりゃてめェだ……」

爆豪かっちゃんがこちらを見た瞬間、バチンッと使い魔を分解して爆豪かっちゃんを突き上げるように地面を修復した

それと同時に投げ込んでいた手榴弾を地面で爆破させ、爆風に耐えるナインを見て、爆豪かっちゃんと声を揃えた

「「クソデク/緑谷!!」」

ハッと見上げたナインの頭上の爆煙の奥で、全身強化した緑谷が拳を振り上げ、修復した足場を使ってナインに迫っている

「デトロイトォ……スマー」

その時、ナインが両手を振り下ろした
いつの間にか頭上に忍び寄っていた雷雲から巨大な雷が緑谷を含める私と爆豪かっちゃんを貫いた