元殺し屋はヒーローになる14 (ページ49)

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「「いってえええええええ!!!!
どうなってんだ、こりゃあ!!?」」

救出され、少ししてから意識を取り戻した爆豪かっちゃんと私の第一声は叫び声
意識がない状態で活真から治癒してもらっていたけど、それでも体に残っている痛みは今までに感じたことがないほどのもの

“個性”使えば一瞬で治るが、今回は自然治癒しろと圧をかけられた
知るかボケ

リカバリーガールがヒーロー事務所で爆豪かっちゃんに治癒を施す
口をつけての治療なので、側からみればもうアレである

どうとは言わない。面倒なので

顔を赤くする真幌の目を塞ぎ『見ちゃダメ』と何度も言い聞かせる

緑谷は緑谷で活真に治療してもらいながらこちらの様子を見て微笑む

オイコラ、何笑ってるんだ

「「おとうさーーーん！」」

「真幌、活真！」

殺せんせーから聞いた話、2人の父親はナインから“個性”を奪われたらしく、退院してやっとこの島に戻ってきたらしい

父親の胸に飛び込む2人を見て私たちは誰もいない事務所の方へ3人で向かって歩いていく

私たち3人を除いたE組を含めるヒーロー達は島の復興の手伝いに出ている
私はと言うと、千葉との設計図面を完成させるために連日徹夜になることを言い渡された

いや、怪我人

島の被害の大きさにヒーロー公安委員会はプログラムの中止を提示したが、A組は期日まで続行させてほしいと嘆願した

この島に関わったヒーローとして、島の復興を手伝いたいからだとか
渋々ながらも了承してもらえたのは、その気持ちをくんだオールマイトと、何かとお世話になってしまっている烏間さんのおかげだ

島の人たちはボロボロになった島に最初は落胆していたものの、立ち直りは早かった
命が助かったんだからだと言って、奮起しヒーロー達は全力で手伝った

まあ私はそれを遠くの方から見ていただけだが

あっという間に数週間が経ち、期日満了の日を迎えた翌朝

『クッソ眠い』

「青子は朝弱いもんね」

まだ誰もいない靄がかる漁港に国が用意した特別輸送船が停泊していた
烏間さんには本当にお世話になっている

「何も黙って帰ることなくね？」

荷物を積み終えたA組とE組の面々がデッキから名残惜しそうに島を見つめている
前原、お前残るか？