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『お兄ちゃん、小遣いって…』
「それで土産買ってこい」
『あ、うん…』
相変わらずだと思ったけど、まあ…いいか
受け取った袋をポケットにしまうと「姫乃ちゃん、おっはよー」とお兄ちゃんの後ろから佐々木先輩が現れた
『おはようございます、佐々木先輩』
「姫乃ちゃんのクラス、このクラスなんだね」
『あははは…』
「んじゃ、気をつけて行けよ。なんかあったらすぐ連絡」
『うん』
「…?どっか行くの?」
『はい。来週京都に』
「え…誰と」
『幼馴染とですけど…』
「…ふーん」
『…?先輩?』
「…ううん、なんでもない」
すぐにニコリと笑った先輩を見ながら疑問に思っていると「姫乃ちゃんが行くなら俺も行こっかな〜」と先輩が言った
『ん?』
「おい、佐々木をお前は受験生だろうが、勉強しろ勉強」
「えー。息抜きぐらい、いいじゃん」
「良くねーよ。お前、成績危ないだろうが」
『別に京都に行くのはいいですけど…説明すれば空きは作れると思いますけど…』
「え、ホント?」
『はい。お兄ちゃんも行く?』
「…まぁ、迷惑じゃねぇなら」
『迷惑じゃないと思うよ。それに、嬉しがると思うし』
「?」
園子のミーハーなら大丈夫だと思うし
ーーーーー
ーーー
ー
『幼馴染からチケット取ってもらえました』
「マジか」
「やったー」
『これ、先輩とお兄ちゃんのです』
「サンキュー。でもいいのか?」
『大丈夫。私は別行動になるけどね』
「?」
今回、山能寺からの依頼のためにそっちの方で行動することは決めていたし、観光には和葉ちゃんが来てくれるらしい
蘭と園子のことは和葉ちゃんに任せて、私は新一と依頼の方を考えよう
「平野〜」
『あ、うん。じゃあ、また』
「うん」
「サンキューな」
3年の教室を後にし、そのままみゃーちゃんたちと一緒に移動教室に向かった
「…なあ、平野。姫乃ちゃんの幼馴染って、女の子?」
「えーと…女子2人に男子1人だったな。最近は女子とつるんでる」
「…男子は?」
「最近忙しいんだとよ。学校にも行ってないって言ってたな」
「え、大丈夫なの?」
「安心しろ。お前より成績は上位だからな」
「う…」
(けど、あいつ…なにがあって学校行かないんだ?真面目なはずなんどけどな)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年4月9日 15時