6話 桜屋 ページ20
もと来た道を戻るとすでにバイクで逃げられたらしく、そのままヘルメットを被ってバイクにエンジンをかけている服部がいた
「姫乃!お前はここで待ってろ!!」
『ちょ、新一!』
服部と共にバイクで行ってしまった新一に置いて行かれた私は、『もーーっ!』と怒りながらスマホを取り出した
ー山能寺ー
「あれ、姫乃ちゃん。おかえり」
『先輩。観光、どうでしたか?』
「うん、楽しかったよ。姫乃ちゃんは?」
『え?あー…はい、いろいろと見てきました』
「そっか」
山能寺に一足先に帰ってきた私を出迎えてくれたのは佐々木先輩だった。ちなみに、蘭たちは和葉ちゃんと喋っている
「あ、姫乃ちゃん!」
『和葉ちゃん。久しぶりだね、元気だった?』
「元気元気!今日、どこ行ってたん?コナンくんと一緒や言うてたけど」
『あぁ、そのことなら…』
山能寺に向かってくるバイクの音を聞いて『アレ』と指を指せば「あっ」と和葉ちゃんが声を出した
佐々木先輩も身を乗り出してみると、バイクが現れた
「あれ?服部くん?」
「なんでここに?」
「いや、町で偶然工藤、やのうて、このボウズと平野と会うてな。一緒に絵ェの謎解こ思て」
「それで、絵ェの謎は解けたの?」
「まだや。結構難しいなぁ」
『そういえば、おじさんは解けたの?』
「それがねぇ」
『?』
不機嫌そうに言う蘭に私は佐々木先輩を見上げると「なんかね、お茶屋にいるんだって」と言われた
おいおい、おじさん…
向かったのは先斗町の茶屋、「桜屋」という店だった
話をして通してもらい、2階いるというおじさんのところに行くと、「いやぁ〜もう小五郎ちゃん、天にも昇りそう♡」と言うおじさんに
「そのまま昇ってったら!!」
「(プフッ!」
蘭の不機嫌な声におじさんが酒を吹き出した
「お、お前たちどうして!?」
「へへ〜。住職さんが教えてくれたんだ」
「そうですか、住職さんが…ほな皆さん、ご一緒にいかがです?」
「すみませーん、お邪魔しまーす!」
「姫乃、そっち座れ」
『あ、うん』
お兄ちゃんの横に座って『佐々木先輩、座りますか?』と聞くと「うん」と頷きながら隣に座ってきた
「あれ?あんた、宮川町の…」
「へえ、千賀鈴どす。その節はおおきに」
「知り合いなん?平次」
「ああ、ちょっとな」
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2022年4月9日 15時