イナイレでヤバイ奴 (ページ27)

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灰崎side

こいつが素直に敗けを認める奴でまだ良かった。野坂を一星から離すには勝負で勝って約束させる事ぐらいしか方法が思い付かなかった。やっぱり、今日蜂を持ってきといて正解だったな。

野坂「君は本当に狂ってるね。」
　
野坂は教室から出ていった。これは絶対にお前には言えないが、狂っているのは俺じゃねえ。この場で一番狂ってるのは一星だ。

タツヤ「おい、野坂が出ていったぞ！」

氷浦「もう勝負はついたんだよな。」

神門「なら私達も行きましょう！」

蜂がいる教室がそれほど嫌だったのか、クラスメイトは次々廊下に出ていって教室には俺と一星だけになった。

灰崎「一星･･･大丈夫なのか･･･？」

さすがにこれはやり過ぎだったのかも知れねえ。でも、これぐらいはしねえと野坂に勝つことは難しいと思った。

一星「灰崎君･･･さすがでしたね。」

灰崎「えっ･･･」

一星「これで野坂さんはもう俺に手を出してこない。上手くやりましたね。ありがとうございます！」

言ってることや考えていることはまともでは無いが、そう言って笑う一星はまるでごく普通の男子高校生に見えた。

その笑顔でのお礼は、俺にとっては普通に嬉しかった。

灰崎「いえ･･･こちらこそ。」

一星は余裕に見えたが、正直俺は刺された箇所がズキズキと痛んでその日の夜は全く寝られなかった。