ヒロトと灰崎の前世の物語 (ページ10)

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灰崎side

気が付くと、そこは俺の家のベッドだった。時計を見ると夜の11時。

灰崎「俺は確か･･･」

そうだ。私は･･･俺はあいつらに歯向かったんだ。きっと14年前の俺だったらこんなことになるなんて想像してなかっただろうな。

灰崎「っ！」

体を起こそうとすると背中に激痛が走った。

俺はあの夜、自ら羽を抜いて女神としての誇りを失ったんだ。

痛みに耐えながら洗面所で上の服を脱いで鏡で見ると、本当に俺の背中なのかと思うほどに酷い傷が広がっている。

病院に行くのがいいんだろうが、原因を話すのは流石に難しいな。誰にもばれないように自分で治していくしかねぇな。

俺は救急箱を取りに行って、再び洗面所に戻り、手当を始めた。

鏡はあるが、自分の背中を自分で手当てするのは流石に難しい。

傷口に薬を塗ろうとするが、少し触っただけでもズキッと痛む。

この調子だと明日は学校に行けそうにないな。あいつらには悪いことしたよな。