ヒロトと灰崎の前世の物語 (ページ16)

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十六ページ16

灰崎side

目を覚ますと病院のベッドに寝ていた。

腕には管が繋がれていて、点滴静脈注射が施されていた。

鬼道「気がついたか。」

聞き慣れた声を聞いて、その声の方を振り向くと鬼道とキャプテンが居る。

俺は何故ここに居るんだ。何故水神矢と鬼道がここに居るんだ。

俺は･･･そうか。俺は確かヒロトに会いに行こうとして･･･

ヒロト「灰崎は起きたか？」

そう言って呑気にドアを開けて入ってきたのはヒロトだった。

何故あいつまでここに居る！？あの時ヒロトは居なかった。まさか･･･

鬼道「ヒロトの所に行きたいって言ってたから俺が呼んだんだ。」

やっぱりこいつらが呼んでくれたのか。正直かなりありがたいぜ。

ヒロト「灰崎、お前があの時俺に話そうとしていた事は何なんだ？」

灰崎「･･･」

鬼道と水神矢も居る中でこれを話す訳にはいかないんだ。二人きりになったとき、必ず話す。

ヒロト「黙ってないで教えてくれよ･･･その背中の傷も･･･やっぱりお前は･･･」
　
灰崎「ヒロト･･･」

やっぱりこいつも薄々気づいていたんだな。きっと俺と同じでずっとあの夢を見ていたんだ。

灰崎「ちょっと二人にさせてくれ。」

鬼道「分かった。」

鬼道と水神矢は一度顔を見合わせると病室から出ていった。