13.嫌な再会 ページ13
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｢あれか…？｣
どれだけ走っただろうか
かなり進み、ようやくロボロさんが言っていた"印"らしきものを発見した
気づけば辺りは朱く染まり、冷たい風が吹いている
道中、茂みの方から音がした時は焦ったが、なんとかゾムさんとの接触も回避できた
ここを越えれば…
……いや、相手が人狼となれば匂いで追ってくるはずだ
ここからはまさに時間との戦い
とにかく魔物との接触を避けながら進むしかない
我ながら脳筋すぎる考えだが、所詮人間ができることなどこれくらいだろう
｢狼共にあれだけ注意されてたやんか、ほんま警戒心薄いな｣
森を抜けようとした時、物陰から音がした
目元を抑えられ、肩に温かい重みを感じる
…聞き覚えのある声
手をのけて振り返ると、昨日襲ってきた魔物が立っていた
彼のニット帽には、少し汚れた豚のピンバッジがついている
…ゾムさんが捨てたものを拾ってきたのだろうか
というか、昨日もそうだったが何故この男は堂々と他者の縄張りに入り込んでいるんだ
｢シカトかよ…てかお前なんか持っとるやろ、魔石か？｣
そう言って、彼は私の胸元を指差した
そういえば、とポケットから勾玉を取り出す
｢それ、持ち主の気配消す系…いや、もっと厄介なヤツがついとるな｣
持ち主の気配を消す…これにはそんな効果があったのか
確かに、ロボロさんが追ってこなかったのも納得できる
では、何故この魔物には効かないんだ…？
｢…ふは、俺がその程度の阻害効果受けるわけないやろ｣
魔物はこちらの心を手にとるように煽ってくる
おそらくこの魔物の目的は私の誘拐
……どう考えてもこちらが不利すぎる
逃げようにも、肩を掴まれていて動けない
もし仮に動けたとしても、残り少ない体力で逃げ切ることはほぼ不可能
…もう、頼るしかない
"ゾムさん！"
全力で叫んだが、声は出なかった
…嫌な予感がした
死ぬ気で抵抗してみるが、体はおろか指先すら動かない
｢どうする？大人しく着いてくるか気絶して運ばれるか、選ばせたるよ｣
ああ、
｢え…ニンゲン？！｣
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へる(プロフ) - るんぱっぱさん» コメントありがとうございます！不定期ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2022年7月27日 20時) (
レス) id: 0fe9e0073c (このIDを非表示/違反報告)
るんぱっぱ - めちゃくちゃ好きです!!!更新待ってます!!! (2022年7月27日 18時) (レス) @page21 id: c984097aec (このIDを非表示/違反報告)
へる(プロフ) - きうさん» コメントありがとうございます！応援とても励みになります！！ (2022年6月29日 20時) (レス) @page11 id: 0fe9e0073c (このIDを非表示/違反報告)
きう - あ、すごい好きです、はいw めっちゃもう好きすぎて爆発しそううです（？） 更新頑張ってください！！！ めっちゃ応援してます！！！！ (2022年6月28日 0時) (レス) @page10 id: 9c9fedb973 (このIDを非表示/違反報告)
へる(プロフ) - 宮村さん» コメントありがとうございます！ストーリー気に入ってもらえてとても嬉しいです😊 (2022年6月25日 20時) (レス) id: 0fe9e0073c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：へる | 作成日時：2022年6月24日 0時
