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Aside
眩しい朝日で目が覚める。
ブラインドを閉じ忘れたんだ。
朝日にあたりながら昨日のことを思い出す。
夜景、綺麗だったな。
帰りはそのまま解散したけど、帰り際のりょうくんの一言。
「絶対またデート誘うから!」
その言葉にすこしワクワクしている私がいた。
昨日、とっても楽しかったなあ…
余韻に浸りながらも、今日も仕事をする。
**
あれから数週間。
りょうくんからの連絡もなく、バーに行っても会えない。
なんだかなあ…
そんなモヤモヤを後押しするように着信がなる。
電話に出てみると最悪の相手から。
「あーもしもし?俺だけど?」
『俺という知り合いはいないわ。』
「わかってんだろ。ユウスケだよ。」
『なんの用?』
ユウスケ「金貸してくんね?」
『嫌よ。』
ユウスケ「じゃあ、お前の親父さんに俺と付き合ってたの言うからな。」
『いくら?』
ユウスケ「とりあえず10万」
『わかった。渡しに行く。15時頃岡崎公園のあたりで待っていて。』
電話を切り、ひとつため息をつく。
私はなんであんなやつと付き合っていた時があるのかしら…
頭を抱える。
ユウスケは元カレで私の職業も知っている。
例のパチスロ男だ。
ユウスケは高校の時この辺じゃ有名なヤンキーで父から絶対関わるなと言われていたにもかかわらず、顔がいいばっかりに大学時代に1度、付き合ってしまった。
私の苦い思い出だった。
ユウスケとの約束の時間が迫れば、予定を終わらせてからそのままいつものバーに気分転換に行こう。そう予定を立てて準備をする。
帰りは代行に頼めばいいやなんて、車に乗り込みコンビニ寄ってお金を下ろす。
負の感情が付き纏う中車を走らせた。
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作者名:おかゆ | 作成日時:2020年10月25日 21時